●調査内容:正月の食事を彩る飾り切りを調査。初心者でも作れるかまぼこの飾り切りをプロに聞いてきた
突然ですが皆さんは、正月の飾り切りといえばどんな物を想像しますか? ねじり梅や花れんこん、紅白かまぼこなど、新年を飾る鮮やかな品々を想像すると思います。
それが、「紅白かまぼこ」です。ということで、神奈川県小田原市にある老舗かまぼこ店『鈴廣かまぼこ』に行き、料理ど素人レベルでも作れる、かわいい飾り切りを教わってきました!

今回教えてくれたのは、『鈴廣かまぼこ』広報の奥村真貴子さん。「かまぼこの飾り切りは、初心者でも作りやすく、オードブルにもなるのでおすすめです。今回紹介する飾り切りを覚えれば、サラダの上に乗せたり、お雑煮の中に入れると華やかになりますよ」。
確かに、切って並べるだけより、飾り切りにするだけで映えること確実。ど素人の筆者も期待大です!

『鈴廣かまぼこ』は、慶応元年(1865年)創業、明治中期からかまぼこ製造を本業としている老舗店。小田原市風祭には「鈴廣かまぼこの里」があり、かまぼこや練り物などの販売のほか、地産地消のバイキングレストランや手作り体験教室のあるかまぼこ博物館、ギャラリー&ショップにカフェや飲食店などがあり、練り物好きにとってのパラダイス。普段使いのかまぼこから、職人手作りの高級かまぼこ、キャラものかまぼこなど色々なかまぼこを買うことができます。
今回飾り切りに使用するかまぼこは、鈴廣一番人気の板かまぼこ「謹上蒲鉾」。魚や調味料はすべて天然素材で、主にグチのすり身を使用。魚のプリプリとした弾力を味わえるかまぼこです。
ということで、広報の奥村さんに本社キッチンに連れて行ってもらい、早速飾り切りを教えてもらいます。
2023年の干支でめでたい「ウサギの飾り切り」

最初は、2023年の干支でもあるウサギの形の飾り切り。ピンクのかまぼこの方が、色の違いがあるので、ウサ耳の厚さが均等になって作りやすいです。
作り方
1.かまぼこを12~13mmの厚さに切り、ひっくり返して、かまぼこの背を包丁で半分ぐらいまでむく

2.薄く切ったところの端にストローを刺してウサギの目部分を作る。さらに、背のピンクの部分を縦半分に切り、耳が2つあるようにする

3.ウサギの顔になる部分にもストローを刺してくりぬき、先ほど切ったピンクの部分を目として入れる。耳の部分を内側に織りこみ、くるんと先端を挟んだら完成
3カ所切るだけで一気に華やか「蝶々の飾り切り」

薄いので、ちらし寿司やサラダなど大皿料理に飾ると一気に華やかになる「蝶々の飾り切り」。春らしさいっぱいになりますよ。
作り方

1.かまぼこを10mmぐらいの厚さに切り半分に。半分に切った部分を下にして、下を3~5mm残すぐらいまで切れ目をいれる
2.かまぼこを寝かせて、蝶々の触覚部分を作るため、半分に切った面から2~3mm下を3~5mm残すぐらいまで切れ目をいれる

3.2で入れた切れ目の反対側から3mmぐらいの切れ目を入れる

4.かまぼこを開き、3の部分をひっくり返すような形で立体的にすると蝶々の形に
お雑煮に入れると決まる! 定番の飾り切り「結びの飾り切り」

オードブルとしてはもちろん、お雑煮など汁物に入れてもかわいい「結びの飾り切り」。「古くから吉祥結び、叶結びなど、人々はさまざまな結び飾りを作ってきました。結うという行為の中で、願いやお祝いの気持ちを込めてきたのかと思います」と奥村さん。今年こそ縁結びを! と期待するならこれでしょう。
作り方

1.かまぼこを15mm程度の厚さに切り、上と下に違い違いの切り込みを入れて、さらに真ん中にも切り込みを入れる

2.上と下の切り込んだ端を、真ん中の切り込みにたがい違いに通してクロスさせる

3.両端を引っ張り出せば完成!
薄く切って重ねるだけ!「バラの飾り切り」

最後は、薄く切ってくるくる巻いて作るバラの飾り切り。花びらの数は好みで! 厚く切ってしまうと、ブルンとかまぼこが反発? して巻きにくくなるため、なるべく薄めに切るのがポイントです。
作り方

1.かまぼこを2ミリ程度の薄切りにする

2.交互にくるくる巻いて、底部を楊枝で止めて完成!
調査結果
「かまぼこを切る際は、包丁を濡らしてから切ると切りやすいですよ」とカット時のアドバイスも教えてくれた奥村さん。確かにこれなら、料理ど素人でも簡単に、立体的でおしゃれな飾り切りが作れそうです。
もし失敗したら、細かく切ってチャーハンの具にしたり、細切りにしてサラダにあえちゃえばOK! もちろん、そのままで食べても美味しいです。年末年始は美味しいかまぼこを可愛らしく切って、おめでたい正月を迎えましょう!
●DATA

店名:鈴廣かまぼこの里
住:神奈川県小田原市風祭245
TEL:0120-07-4547
営:9:00~18:00(施設により異なる)
休:1/1(12/31(土)は17:00まで、年始は2023年1/2(月)9:00よりオープン)
鈴廣かまぼこ
https://www.kamaboko.com