旅の目的は「たったひとつ」で良い

旅の目的は「たったひとつ」が潔いと思いませんか。
あれもこれもと盛りだくさんは、大人には野暮というもの。
情報が氾濫している現代だからこそ、余計なものは削ぎ落として、自分の「たったひとつ」を選び取るのが粋。旅の荷物はシンプルに、期待だけを詰めて。

私たちがまだ訪れたことのない、未知の場所や絶景。
笑顔で迎えてくれる、あたたかい地元のひと。
生産地ならではの、新鮮で美味しいもの。

珠玉のように散らばる日本各地の魅力を発信する「ONESTORY(ワンストーリー)」。「ONE=1ヵ所」を求めて日本を旅するメディアから、私たちの「たったひとつ」が見つかりそうです。

憧れの食

2019年になりました。新しい年には、新しい旅に出たいですね。

和食の良さには季節感がありますね。大人になったら、上質の「憧れの食」に巡り合う旅が似合います。今年は「その土地」の「その時期」でなければ味わえない、「憧れの食」を求めて旅立ちませんか。
新年から旅の予定を立てたなら、季節が巡ってくるのが楽しみになるものです。

始めにどぶろく醸造ありき
【憧れの食】手作りどぶろくと味わう遠野の恵み|たったひとつを叶える旅<35>


佐々木要太郎氏の運営する「とおの屋 要(よう)」では、酒と料理の間には切っても切れない関係があると、16年前からどぶろく醸造を行っています。日本酒の原型であるどぶろくは、米から自分で育てるという手の込んだもの。どぶろくのイメージが覆される衝撃的な旨さで、モンゴルで飲んだ馬乳酒に似ていると感じる人もいます。岩手県遠野地区は昔からどぶろくの製造が盛んな地区で、国から「どぶろく特区第一号」に指定されているどぶろくの聖地です。

遠野どぶろく飲み比べ 遠野観光協会
https://tonojikan.jp/event/0101-1-1/

初雪前まで収穫される旬の山ぐるみ
【憧れの食】手作りどぶろくと味わう遠野の恵み|たったひとつを叶える旅<35>


自家製生麩には、遠野の山で採れる旬の山ぐるみを生のまま散らし、三陸の恵み・ホヤの塩漬けを添え、柚子が香るソースを。

三陸名産の海藻・マツモに、塩漬けの雲丹をくるんだスペシャリテ
【憧れの食】手作りどぶろくと味わう遠野の恵み|たったひとつを叶える旅<35>


スペシャリテは三陸名産の海藻・マツモを雲丹の殻に見立て、塩漬けの雲丹をくるんだもの。

どぶろく酢と醤油で鶏をヅケにした鶏の炙り
【憧れの食】手作りどぶろくと味わう遠野の恵み|たったひとつを...の画像はこちら >>


どぶろくと同じ米で造るどぶろく酢と醤油で鶏をヅケにして、炙ります。どぶろくと一緒に頂けば、旨さの相乗効果に酔うはず。

遠野の山の恵みを詰めた冬瓜蒸し
【憧れの食】手作りどぶろくと味わう遠野の恵み|たったひとつを叶える旅<35>


遠野の山の恵み(クリタケ、ムキタケ、ヤナギモザシ、土なめこ)を冬瓜の器に詰めて蒸し上げた、冬瓜蒸し。冬瓜の器ごと頂けます。

いずれも手作りどぶろくでさらに美味しくなる、遠野の恵みを盛り合わせた皿。
さらに、自家製加工肉、チーズなど様々な発酵食品も手作りで提供されています。

https://youtu.be/gczxdB2iMzo
【岩手県・遠野市】とおの屋 要(よう) | ONESTORY RESTAURANT vol.8/ONESTORY inc.


今回のたったひとつは、手作りのどぶろくと遠野の風土を浮かび上がらせる味。どぶろくや発酵食品は「時間がつくる味」。時間をかけるからこそ、愛情が生まれ、時が味を育てる憧れの食。私たちが旅へ向かわずにいられないのは、日常で求められない「たったひとつ」に出逢うためなのです。

■もっと知りたくなったら
ONESTORY(ワンストーリー)
修業経験ゼロ、手本もなし。圧倒的にユニークな『とおの屋 要(よう)』の料理。[とおの屋 要(よう)/岩手県遠野市]

とおの屋 要
〒028-0521 岩手県遠野市材木町2-17 
電話:0198-62-7557
http://tonoya-you.com/
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