「より成熟した」元世界2位のバドサがグランドスラム初の4強
現地1月21日、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)女子シングルス準々決勝が行われ、第11シードのパウラ・バドサ(スペイン/世界ランク12位)が第3シードのココ・ガウフ(アメリカ/同3位)を7-5,6-4で下し、グランドスラム初のベスト4入りを果たした。
【動画】バドサが世界3位を破ってグランドスラム初の準決勝へ! マッチハイライト
27歳のバドサは、2022年4月に自己最高となる世界ランク4位を記録。
それでもクレーコート・シーズンから芝シーズンにかけて感覚を取り戻し、トップ100に返り咲くと、8月のWTA500ワシントンDCでツアー4度目のタイトルを獲得。さらに、WTA1000シンシナティで4強、全米オープンで8強、WTA1000北京でも4強とハードコート・シーズンで活躍し、年末には12位までランキングを上げた。この活躍により、WTAアワードのカムバック賞に選出されている。
2年連続6度目の出場となった全豪オープンは4回戦が最高成績。グランドスラムでは2021年全仏オープンと昨年の全米オープンのベスト8が最高成績となっている。
今大会1回戦でワン・シユ(中国/同37位)に6-3,7-6(5)、2回戦でタリア・ギブソン(オーストラリア/同150位)に6-1,6-0、3回戦で第17シードのマルタ・コスチュク(ウクライナ/同18位)に6-4,4-6,6-3で勝利。4回戦でオルガ・ダニロビッチ(セルビア/同55位)を6-1,7-6(2)で破って、同大会初のベスト8入りを果たしていた。
準々決勝では、過去3勝3敗と星を分けているガウフと対戦。昨年は2度の対戦があり、いずれも1セットアップから逆転負けを喫していた。
この日の試合では、第1セットで精度の高いサーブでチャンスを作らせずにサービスキープしていくと、終盤には鋭いストロークでガウフの堅い守備を崩してブレーク。7-5で奪うと、第2セットでは積極的な姿勢を見せたガウフにミスが出て、バドサが5-2とリード。第8ゲームで1つ返されたものの、そのまま6-4と自身初のグランドスラム4強入りを決めた。
試合後にはカメラのレンズにスペイン語で「三度目の正直」と書いたバドサ。「過去2回とは違う結果を出したかった。勝ち負けに関係なく、全力を尽くして、攻撃的にプレーして自分のゲームをしたいと思っていた。それがコートに足を踏み入れた瞬間から考えていたプランだった」と言葉通りのプレーで結果を残した。
昨季は背中の問題で引退も考えていたというが、チームの支えもありカムバック。肉体的にはもちろん、精神的にも辛い時期を乗り越えた。
「私は変わった。一瞬一瞬をより大切にするようになった。今日もレベルが高く、厳しい試合で緊張もあった。
心も体も「より成熟した」とするバドサは、準決勝で大会3連覇を狙う第1シードのアリーナ・サバレンカ(同1位)と第27シードのアナスタシア・パブリチェンコワ(同32位)の勝者と対戦する。