美しき音を奏でるナチュラルガット テニスにおける『ボウブランド』の世界


いまや「ナチュラルガットの音」を知っているプレイヤーは、悲しいことに、とても少ない。ポリエステル系ストリングの「鈍く・重い」打球音は、優雅で美しかったテニスへの憧れをかき消し、むしろ獰猛さを感じさせる。

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ポリエステルが悪いわけじゃない。
ラケットに使われるカーボン素材や、ラケット自体の構造設計の進化。そしてテニスプレイヤーの驚くべき肉体的進化が、ナチュラルガットを遠ざけてしまった。

ナチュラルガットは「ハープの弦」としても用いられ、スコットランドの『ボウブランド』のハープ弦は、世界シェアの7割以上を誇る。ボウブランドのナチュラルガットは「透明で、とにかく美しい」。自社製品に高いプライドを持つがゆえ、「ただいま、ボウブランドのナチュラルガットは、納得できる品質の原材料がないため、製造を中止しています。生産開始時は改めてお報せいたします」という……中途半端な妥協をいっさいしないのが【Bow Brand】だ。

超改造型天然グリップレザーの快適さが脱オーバーグリップに向かわせる


多くの方は『スーパーウェットプログリップ』というオーバーグリップでボウブランドをご存知だろう。ペタペタせずに、「しっとりした感触」。フィーリングと機能の持続性が評価される超ヒットロングセラーだ。

だがここで紹介したいのは「オーバーグリップ」ではなく、天然レザーのリプレイスメントグリップ。「これならオーバーグリップなんかいらないんじゃね?」という、天然皮革製のグリップがある。

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オーバーグリップという存在のおかげで、残念ながら店頭で見かけることはほとんどないが、こんなに素晴らしいグリップがあることを、多くのプレイヤーに知ってもらいたい。


『ボウブランドレザーグリップ』は、普通のグリップレザーとは違い、細かなワッフルのようなディンプル加工が施されている。これが表面積を大きくし、ドライなレザー素材との調和によって、手のひらの汗をグイグイ吸収する。

握り心地も「まさにワッフル」のようなサラッと感。一般的には用いられることのない「2度のなめし加工」と、さらさら感を長持ちさせる特殊溶液加工のおかげで、『ボウブランドレザーグリップ』は、オーバーグリップいらずとなる。

とにかく一度、握ってみてほしい。表面に凸凹が刻まれたディンプル加工が、手のひらとの「接触感覚」を敏感かつ繊細にしてくれて、なんとも心地よい。

シックな色合いのカラーバリエーションにも注目してほしい。全5色が揃う「天然レザー製交換用グリップ」は、世界で唯一無二だろう。今の元グリをこれに巻き替えれば、汚れたオーバーグリップをいつまでも巻いたままにしておかなくていい……というか、オーバーグリップなど必要ない。

とくに「ドライタイプのオーバーグリップ」を好んで使っているプレイヤーには、ぜひ試していただきたいアイテムだ。カチッとして、サラッとした『ボウブランドレザーグリップ』は、あなたのラケット感を変えるかもしれない。

ボウブランド『LEATHER GRIP』<ナチュラルレザーグリップ>
●素材:天然レザー
●サイズ:BPW1100 / 110×2.5 cm、BPW1000 / 100×2.5 cm
●カラー:ブラウン、ネイビー、ワイン、スカイ、ブラック(全5色)
●価格:BPW1100 / 3520円 (税込)、BPW1000 / 3740円 (税込)

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文=松尾高司
1960年 生まれ。
『月刊テニスジャーナル』で 26年間、主にテニス道具の記事を担当。試打したラケット2000本以上、試し履きしたシューズ数百足。「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。テニスアイテムを評価し記事などを書く、おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
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