シェルトン、全仏オープンで初めてのベスト16


「全仏オープン」(フランス・パリ)男子シングルス3回戦が5月30日に行われ、第13シードのベン・シェルトン(アメリカ/世界ランク13位)は予選勝者のマッテオ・ジガンテ(イタリア/同167位)を6-3,6-3,6-4で破って、ベスト16入りを果たした。

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22歳のシェルトンは、3年連続3度目の全仏オープン。
1回戦でロレンツォ・ソネゴ(イタリア/同44位)を3時間31分の熱戦の末に6-4,4-6,3-6,6-2,6-3で勝利。2回戦では試合前にヒューゴ・ガストン(フランス/同83位)が棄権したために、この日は5日ぶりの試合となった。

豪快なサーブを活かしてテンポよくポイントを獲得していくシェルトン。予選から快進撃を続け、2回戦で元世界3位のステファノス・チチパス(ギリシャ/同20位)を破ったジガンテにプレッシャーをかけていってミスを誘う。1ブレーク差を保ったまま危なげなく第1セットを6-3で先取した。

厳しいボールに食らいついてファイトする姿勢を見せるシェルトンは、ドロップショットも織り交ぜるなど安定したプレーで4ゲームを連取。6-3で第2セットも奪うと、第3セットも耐える時間帯が長かったが、最後のチャンスを活かして6-4。全仏オープンで初のベスト16入りを果たした。

シェルトンは、「楽しい試合だった。シモーヌ・マチューで初めてプレーしたし、相手はトリッキーな選手だったんだ。左利きの選手と対戦するのは簡単ではないよ。前のラウンドでは決勝経験もあるチチパスを倒しているしね。
それでも今日はうまく嚙み合った試合だと思う。リターンも良かったし、サービスゲームも良くキープできた。3セットで勝ち切れてうれしいよ」とコメント。

普段対戦経験の少ないレフティーを相手にしたことで対応が難しかったとし、また第3セットでは「彼がファーストサーブを158km/hから202km/hまでスピードに変化をつけてきた。それでタイミングが狂ってミスが増えた。バックハンドのダウン・ザ・ラインも決まっていたし、小さな変化が効いていた」と難しかったという。それでも、ポイントを先行されても我慢強くプレー。「2セットアップとしていたから、仮に(セットを)失っても終わりじゃないと考えた」と気持ちを切らさなかった。

4回戦では前年覇者のカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)と対戦。「どこまでやれるかチャレンジしたい。クレーコートの感覚もだいぶ良くなってきて、自分のベストテニスが見え始めている。だから、その状態になれば自分は危険な存在だと思う。
本当に楽しみだよ」と意気込んだ。
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