スビトリーナ、前年準優勝のパオリーニに逆転勝ちし8強
「全仏オープン」(フランス・パリ)女子シングルス4回戦が行われ、第13シードのエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/世界ランク14位)は前年準優勝の第4シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア/同4位)を4-6,7-6(6),6-1の逆転で下して、2年ぶり5度目の8強入りを果たした。
【動画】スビトリーナ、華麗なバックハンドのダウン・ザ・ラインを決めて8強入り 勝利の瞬間
30歳のスビトリーナは、クレーコート・シーズン初戦のWTA250ルーアンでツアー通算18度目のタイトルを獲得。
続くWTA1000のマドリードで4強、ローマで8強入りし今大会を迎えた。
12度目の出場となった本戦では、初戦でゼイネップ・ソンメズ(トルコ/同76位)、2回戦でアンナ・ボンダル(ハンガリー/同82位)、3回戦でベルナルダ・ペラ(アメリカ/同83位)をいずれもストレートで下して、4回戦に進んでいる。
対するパオリーニは、前哨戦の「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/WTA1000)では1990年大会のモニカ・セレシュ以来となる単複制覇を果たし、前年準優勝の今大会に弾みをつけていた。
直接対決では、スビトリーナの1勝0敗。今年の全豪オープン3回戦で対戦し、2-6,6-4,6-0で破っている。
2度目の対戦となったこの日は、序盤からパオリーニが堅い守りから攻撃につなげてミスを誘う。しかし、スビトリーナも鋭いショットで応戦。パオリーニに流れを渡さず、互いに2度ずつブレークし合う。手に汗握る展開の中、5-4の第10ゲームでパオリーニが浮いたボールを逃さず積極的に攻めて、価値あるブレークでセットを奪った。
第2セット、パオリーニの積極性が増し、リターンから苦しめて先にリード。だが、第1セット同様に追いかける展開となったスビトリーナも執念を見せて、簡単に試合を終わらせない。3-5でブレークし、直後のゲームでもパオリーニの2本のマッチポイントをしのぐ。
緊張感のあるタイブレークでは、互いにミスが生まれて一進一退。パオリーニにもマッチポイントが訪れたが、最後はスビトリーナのしぶとさが一歩上をいき7-6(6)でセットを奪い返した。
勝負の最終セット、第2セットの流れを継続させて、精度の高いショットを放っていくスビトリーナ。最大のチャンスを逃したパオリーニの勢いが失速し、スビトリーナが3度のブレークに成功して6-1。2時間24分の熱戦の末に大逆転勝利で2年ぶり5度目の8強入りを果たした。
準々決勝では、第5シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/同5位)と第12シードのエレナ・ルバキナ(カザフスタン/同11位)の勝者と対戦する。
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