アルカラス、シェルトンの勢いをストップ！タフな接戦を制して8強「最初のセットを乗り越えて勝利できてうれしい」[全仏オープン]

アルカラス、シェルトンとのシード対決を制して準々決勝進出

「全仏オープン」（フランス・パリ）男子シングルス4回戦が6月1日に行われ、前年覇者である第2シードのカルロス・アルカラス（スペイン／世界ランク2位）は、第13シードのベン・シェルトン（アメリカ／同13位）を7-6(8),6-3,4-6,6-4で破り、ベスト8入りを果たした。

【動画】シェルトンの上を行ったアルカラスのドロップボレー

22歳のアルカラスは、昨年大会決勝でアレクサンダー・ズベレフ（ドイツ／同3位）を下して大会初優勝。今年は、ATPマスターズ1000モンテカルロ、ローマとクレーコート・シーズンで2つのタイトルを獲得した。

全仏オープン連覇に向けて、初戦で予選勝者のジュリオ・ゼッピエリ（イタリア／同310位）を下すと、2回戦でファビアン・マロジャン（ハンガリー／同56位）、3回戦でダミール・ジュムホール（ボスニアヘルツェゴビナ／同69位）を破って4回戦に進んだ。

過去2度の対戦でストレート勝ちしているシェルトンとの試合。第1セット、落ち着いた立ち上がりの両者。力強いストロークで相手を押し込み、クレーコートの戦いらしいスライスやドロップショットを使っていく。互いにサービスキープが続いて拮抗した展開となり、タイブレークに突入。接戦の中でアルカラスがわずかに上回り7-6(8)でセットを奪う。

続く第2セット、第1ゲームでシェルトンが6本のブレークポイントを握ったが、アルカラスも丁寧なショットで繋いで守り切る。山場を乗り切ると、終盤にかけてギアを上げて攻撃的になり、4-3の第8ゲームでこの日最初のブレークに成功。そのまま6-3でセットを連取した。

2セットアップとしたアルカラスは、4-5の第10ゲームでシェルトンが爆発力のあるショットを決められ、ピンチを迎えて守り切れずに4-6と1セット取り返された。だが、シェルトンの動きも落ちて第4セットでは第3ゲームでブレーク。プレッシャーのかかる場面こそあったが、要所を締めてリードを守り抜いて6-4と、シード対決を制して4年連続でのベスト8進出を決めた。準々決勝では第12シードのトミー・ポール（アメリカ／同12位）と対戦する。

試合後、アルカラスは「最初のセットを取れたのが大きかった。すごく拮抗していたし、彼にもセットポイントがあったからセットを取っていてもおかしくなかった。あのセットを落としていたらもっと厳しい展開になっていたと思う。でも、タフな最初のセットを乗り越えて、高いレベルで戦って4セット目で勝利を手にできたことは本当にうれしいよ」と振り返った。

次戦ではフットワークが良く、早いタイミングでボールを捉えて攻撃的なショットを放つポールとの対戦となる。

過去4勝2敗としているものの、「彼との対戦はいつもタフ。実際に負けたこともあるし、彼もグランドスラムの準々決勝にいるわけで、今のレベルが高いということ」と警戒。「すごく面白い試合になると思うよ。今日犯したミスを次の試合では繰り返さないよう、もっと良くなるように努力する。彼と対戦するときにはレベルが自然と上がるから素晴らしいラリー、ポイントが生まれるからいい試合になると思う」と楽しみにした。