ムゼッティ、2024年ウィンブルドン以来の2度目のグランドスラム4強


「全仏オープン」(フランス・パリ)男子シングルス準々決勝が6月3日に行われ、第8シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/世界ランク7位)は第15シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ/同16位)を6-2,4-6,7-5,6-2で下し、同大会で初のベスト4入りを果たした。

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23歳のムゼッティは、得意のクレーコート・シーズンに入ると、初戦のATPマスターズ1000のモンテカルロで準優勝。
続くマドリード、ローマでベスト4と好調を維持している。

5度目となった今年の全仏オープンでは、順調な勝ち上がりを見せると、4回戦で第10シードのホルガー・ルーネ(デンマーク/同10位)を7-5,3-6,6-3,6-2で撃破し、ベスト8に進んでいる。

準々決勝は、過去2勝3敗と負け越しているティアフォーと対戦。第1セットはしぶとくプレーして、我慢できずにミスを重ねたティアフォーから2度のブレークに成功。6-2で第1セットを先取する。

ファーストサーブの精度に苦しんでいたティアフォー。第2セットは確率も上げて自らポイントを奪いに行く。先にリードを奪うと、その後もプレッシャーのかかる場面で、好サーブが決まって流れも上向きに。ミスも増え、フラストレーションをためるムゼッティを尻目に、快調にサービスキープして6-4でセットを奪い返した。

1セットオールとなり、このセットを取った方が有利に試合を運べるだけに、重要なセットになる第3セット。互いに譲らず、高い集中力を維持しブレークポイントを握らせない。

このままタイブレークにもつれるかと思われたが、第12ゲームでムゼッティがワンチャンスをものにして価値あるブレーク。
7-5で第3セットを奪うと、勢いそのままに第4セットも2ブレークして6-2と、2024年ウィンブルドン以来となるグランドスラム4強入りを果たした。

試合後、ムゼッティは「かなり風が強くて、ボールの感触をつかむのが簡単ではなかった」と難しいコンディションだったと話す。それでも「第3セットを素晴らしい形でとれたことがこの試合のカギだったと思う。あのセットを取れたことで、最後のセットに向けてのモチベーションもエネルギーも湧いてきたし、より強い集中力と激しさを持ってプレーできた」と振り返った。

準決勝では、連覇を狙う第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)と対戦する。
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