ガウフ、サバレンカに逆転勝利で全仏オープン初制覇
「全仏オープン」(フランス・パリ)女子シングルス決勝が6月7日に行われ、第2シードのココ・ガウフ(アメリカ/世界ランク2位)は第1シードのアリーナ・サバレンカ(同1位)を6-7(5),6-2,6-4の逆転で下して大会初優勝。グランドスラム通算2勝目を挙げた。
【動画】ガウフの柔らかなドロップにサバレンカの股抜きショット&優勝の瞬間
21歳のガウフは、前哨戦のWTA1000マドリードとローマで準優勝。2022年に準優勝している全仏オープンは6年連続出場で、昨年はベスト4だった。
前哨戦の好調そのままに、今大会も初戦でオリビア・ガデッキ(オーストラリア/同91位)、2回戦で予選勝者のテレザ・バレントワ(チェコ/同172位)、3回戦でマリー・ボウズコワ(チェコ/同47位)、4回戦でエカテリーナ・アレキサンドロワ(同20位)、準々決勝でマディソン・キーズ(アメリカ/同8位)、そして準決勝では勢いに乗るロイス・ボワソン(フランス/同361位)を下して3年ぶりの決勝に進んだ。
対するは、準決勝で3連覇中だったイガ・シフィオンテク(ポーランド/同5位)をフルセットで破った世界1位のサバレンカとなった。
第1セット、サバレンカは序盤からエンジン全開。ドロップショットも巧みに使って、持ち味であるパワフルなショットを活かす。返球するのが精一杯のガウフから2度のブレークを奪って4-1とした。
しかし、第6ゲームでサバレンカが40-0からダブルフォールトも絡んでサービスゲームを落とすと流れが一変。我慢強くミスを引き出すガウフがさらにブレークして4-4となる。その後、サバレンカがリードすれば、ガウフも意地のブレークバック。息もつかせぬ試合はタイブレークにもつれ、接戦の末に7-6(5)でサバレンカが第1セットをものにした。
追い上げながらもあと一歩でセットを落としたガウフだが、第2セットも気持ちのブレなく堅実にプレー。
1セットオールの互角の勝負を繰り広げている両者。広いコートカバーリングでミスを誘って、虎視眈々とチャンスをうかがうガウフが第3ゲームで先にブレーク。精度の高いストロークでサバレンカを揺さぶる。サバレンカも第5ゲームで2度のピンチをしのいで、直後のブレークバックにつなげたが、終始冷静な戦いを続けたガウフが再びリード。最後まで譲らず、大会初優勝を飾った。
ガウフにとって、グランドスラム優勝は2023年全米オープン以来となる2勝目。当時18歳で準優勝と悔しい思いをした2022年大会での忘れ物を3年ぶりに手中に収めた。