世界1位シナー ウィンブルドン初優勝へ順調な勝ち上がり

「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス3回戦が7月5日に行われ、第1シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク1位)は、ペドロ・マルチネス(スペイン/同52位)を6-1,6-3,6-1で破り、4年連続で4回戦進出。大会初制覇へ順調な勝ち上がりを見せた。


【動画】シナー 試合を支配して世界52位に完勝し4回戦へ マッチハイライト

23歳のシナーは、前哨戦の「テラ・ウォルトマン・オープン」(ドイツ・ハレ/ATP500)では2回戦敗退。5年連続出場となる今大会を迎えた。

初戦でルカ・ナルディ(イタリア/同95位)を6-4,6-3,6-0で下すと、2回戦ではアレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア/同93位)に6-1,6-1,6-3で快勝。大会序盤でシード勢が敗れる波乱が起きながらも、危なげなく3回戦進出を決めた。

この日も試合開始から高速ラリーで試合の主導権を握ってマルチネスを一気に突き放す。途中には相手が右肩の治療をするなど万全ではない中、6-1で第1セットを先取する。

第2セットでは、ファーストサーブの速度が平均160km/hと苦しむマルチネスはストローク戦で巻き返しを図る。だが、シナーは4度のブレークポイントをしのいで要所を締めて6-3。第3セットも5ゲーム連取など6-1として、1時間55分で勝利を収めた。

ここまでの3試合、セットを失わないだけでなく、自身のサービスゲームは37ゲーム連続でブレークすら許していない。また、17ゲームしか落とさずに4回戦進出は1972年のヤン・コデシュ氏以来だという。

「自分のコートに集中して、レベルをできる限り高く保つようにしているんだ。
何事も当然とは思わないこと。特に芝ではメンタルが100%でなかったり、少しでも動きが遅れるとすぐに1セット落とすことになる。今の自分のプレーには満足しているよ。でも、これから対戦する選手は誰しもがこのステージにふさわしい選手ばかり。これからの展開が楽しみだ。今週の内容には満足しているよ」

力の差を見せつけて、初優勝へ邁進し続けるシナー。次戦は2014年に4強入りしているベテラン、第19シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/同21位)と対戦する。直接対決で4勝1敗としている相手に、どのような戦いを見せるだろうか。
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