2連覇中のアルカラス、ルブレフを破り8強


「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス4回戦が行われ、大会3連覇を狙う第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク2位)は、第14シードのアンドレイ・ルブレフ(同14位)を6-7(5),6-3,6-4,6-4で下して3年連続8強入り。2023年大会から続いている連勝を18に伸ばした。


【動画】アルカラス 壁のようなディフェンスからフォアハンド一閃!華麗なパッシングショット&マッチハイライト

「全仏オープン」(フランス・パリ)ではヤニック・シナー(イタリア/同1位)との頂上決戦で、2セットダウンから劇的な大逆転優勝を飾った22歳のアルカラスは、今大会の前哨戦「HSBC選手権」(イギリス・ロンドン/ATP500)で今季5勝目。クレーコート・シーズンから5大会連続で決勝に進出している調子を維持している。

大会3連覇を狙う今大会は、初戦のファビオ・フォニーニ(イタリア/同138位)戦こそ7-5,6-7(5),7-5,2-6,6-1と苦戦したものの、その後は2回戦で予選勝者のオリバー・ターベット(イギリス/同733位)を6-1,6-4,6-4、3回戦で楊・レナード・ストルフ(ドイツ/同125位)を6-1,3-6,6-3,6-4で破って4回戦に進んでいる。

この日の試合、序盤はルブレフが良い反応を見せてラリー戦で主導権を握って先にブレーク。アルカラスは一度追いついたものの、タイブレークで5-3から4連続ポイントを許して落としてしまう。

ルブレフの好プレーもあり第1セットを失ったアルカラスだが、第2セットはサービスゲームでテンポよくポイントを奪ってリズムを取り戻す。3球目のミスが目立ったルブレフから第8ゲームでブレークし、6-3でセットを奪い返す。

第3セットも一進一退の攻防。互いにサービスキープが続いて迎えた第7ゲーム、アルカラスが好リターンを放ってブレークポイントを握ると、直後には堅いディフェンスから体勢が崩れながらも鮮やかなパッシングショットを決めてブレークに成功。そのまま6-4とすると、第4セットも先にリードを奪って勢いに乗った。盤石な自身のサービスゲームを披露し、第2セット以降はブレークを許さず、セットカウント3-1で3年連続準々決勝進出を決めた。

アルカラスは、「今年のウィンブルドンは、僕にとってちょっと違うタイプのテニス」と、ボールが遅く感じるという。
それでも、「今日は今大会で一番いいプレーができた。すごく良い気分だよ。これまでの試合よりずっとよかった。これを続けて、さらに快適にプレーできるようになればいい」と調子を上げていきたいとしている。

5月の「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)から22連勝となったアルカラス。準々決勝の相手は、男女のイギリス勢で唯一ベスト8入りを果たしたキャメロン・ノリー(同61位)だ。

「正直、彼(ノリー)と対戦するのは悪夢に近い。 ベースラインから本当に手強いんだ。 彼が準々決勝で素晴らしいテニスをすることに驚きはない。クィーンズ(ロンドン)で負けた後、彼が5日間、朝も昼も夜も練習していたのを見た。だから、彼のレベルを見てもまったく驚かないよ。彼はホームでプレーするから、観客を味方につけるだろう。
勝つためには、精神的に強くなって、いいテニスができるように集中しなければならない」と気を引き締めて戦いとした。
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