大坂なおみ、「ナショナル・バンク・オープン」で決勝進出


女子ツアー「ナショナル・バンク・オープン」(カナダ・モントリオール/WTA1000)シングルス準決勝が現地8月6日に行われ、大坂なおみ(フリー/世界ランク49位)は、第16シードのクララ・タウソン(デンマーク/同19位)を6-2,7-6(7)で破り、約4年半ぶりとなるツアー通算8勝目に王手をかけた。

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27歳の大坂は、27日に昨年9月からタッグを組んできた名コーチのパトリック・ムラトグルー氏との契約を解消。
元世界2位のアグニエシュカ・ラドワンスカや元世界1位のイガ・シフィオンテクらを指導してきたトマス・ビクトロフスキー氏が、試験的にチームに加わった。

今大会、初戦で地元カナダのアリアナ・アルセノー(同515位)を6-4,6-2で下すと、2回戦ではマッチポイントを握られたものの、第13シードのリュドミラ・サムソノワ(同16位)を4-6,7-6(6),6-3で撃破。勢いに乗り、3回戦で第22シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア/同26位)を6-2,6-4、4回戦でアナスタシア・セバストワ(ラトビア/同386位)を6-1,6-0、準々決勝で第10シードのエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/同13位)を6-2,6-2で破って、約3年4か月ぶりにWTA1000で準決勝に進んだ。

4回戦で第2シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/同3位)、準々決勝で第6シードのマディソン・キーズ(アメリカ/同8位)を破っているタウソンとの準決勝。大坂は、第5ゲームで連続リターンエースを奪われ、15-40のピンチを迎えたものの、焦ることなく1ポイントずつ返していき守り抜く。

スライスを使うなど、タイミングを崩そうとするタウソンに対し、落ち着いた処理も見せて、直後の第6ゲームでブレークに成功。前後左右のボールには素早い反応で、体勢が崩れた時にも強引な攻撃もなくタウソンに挽回を許さない。第8ゲームも破って6-2で第1セットを奪った。

第2セットも序盤でテンポよくサービスキープする大坂は、先にリードを奪う。だが、タウソンも爆発力のあるショットで応戦。互いにブレークし合い、ポイント間には拳を握って集中していた大坂もリードを守り切れずフラストレーションを露わにする。試合はタイブレークに突入。
追いかける展開となった大坂だが、タウソンがセットポイントでダブルフォールト。ミニブレーク数で追いつくと、7-7で鮮やかなリターンエースを放ってマッチポイントを握る。このチャンスを活かして7-6(7)と、今年1月のWTA250オークランド以来の決勝に進んだ。

2021年全豪オープンに続くツアー通算8勝目にあと1勝とした大坂は、決勝でカナダの新星、18歳のビクトリア・エムボコ(同85位)と対戦する。4回戦で第1シードのココ・ガウフ(アメリカ/同2位)を6-1,6-4で撃破したエムボコは、準決勝で第9シードのエレナ・ルバキナ(カザフスタン/同12位)を1-6,7-5,7-6(4)で破って決勝に進んでいる。
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