オジェ・アリアシム ルブレフを破って「全米オープン」8強
「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク)男子シングルス4回戦が現地9月1日に行われ、第25シードのフィリックス・オジェ・アリアシム(カナダ/世界ランク27位)が、第15シードのアンドレイ・ルブレフ(同15位)を7-5,6-3,6-4で下して、同大会4年ぶりに8強入りを果たした。
【動画】オジェ・アリアシム 難敵を撃破で全米オープンで5年ぶりの8強!マッチハイライト
25歳のオジェ・アリアシムは、今年1月のATP250アデレードと2月のATP250モンペリエでタイトルを獲得している。
1回戦でビリー・ハリス(イギリス/同151位)を6-4,7-6(8),6-4で下すと、2回戦ではロマン・サフィウリン(同94位)を6-1,7-6(4),7-6(5)で勝利。3回戦では、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同3位)を4-6,7-6(7),6-4,6-4で撃破し、ベスト16入りを果たしている。
4回戦では、直接対決で1勝7敗と大きく負け越し、2022年2月から5連敗中のルブレフと対戦。序盤は、ルブレフの強烈なショットが目立つ。第3ゲームで強烈なフォアハンドのリターンエースを奪ってチャンスを手にすると、続くラリー戦を制してブレークする。
だが、3回戦でズベレフを相手にもしっかり攻め込むプレーを貫いたオジェ・アリアシム。引き離されず伸びのあるショットを放ち続け、第8ゲームでブレークバック。ルブレフの流れを断ち切ると、6-5の第12ゲームもラリーに持ち込んで再びブレークして7-5で先取する。
続く第2セットも一進一退の攻防が続く中、第6ゲームでルブレフに2本のダブルフォールトが絡んで、オジェ・アリアシムが先にブレーク。そのまま6-3で奪うと、第3セットも第1ゲームでのリードを保って、同大会では4年ぶりの8強入りを果たした。
「彼との対戦成績や、彼がいかに優れた選手であるかを考えると良い勝利だった」と喜んだオジェ・アリアシム。「特に2-4から4-4に追いついた時、『よし、落ち着けた』と自分にも勝機があると感じた。その瞬間から、彼にたくさんのプレッシャーをかけられていると思えた。そして第1セットを取ったとき試合をコントロールできていると感じた」と第1セットを取れたことが自信につながったという。
唯一のグランドスラム4強は4年前の2021年大会のこと。21歳だった当時は、「毎年同じ位置にいるだろうと思っていた。そんなに難しいことなのかと」と思っていた。だが、怪我やメンタル的に苦しんでランキングを落とした経験を経て、この位置にいることがどれほど難しいことなのかわかる。
「『準備が必要なんだ、そして自分の仕事ですることすべてを正確に行う必要があるんだ』と思うようになる。だからこそ、いま再び全米の準々決勝にいるこの状況を、数年前よりずっと価値あるものとして感じている」
2度目のグランドスラム4強へ、準々決勝では第8シードのアレックス・デミノー(オーストラリア/同8位)と対戦する。