駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレク...の画像はこちら >>
※2022年8月撮影

トップ画像は、JR四国予土線土佐昭和駅エントランス。残念ながらこの駅に駅舎はありません。

何故駅舎の無い駅に来たかと言うと・・・。

予土線土佐昭和駅、初めて停車した時は隣の土佐大正駅とともに「不思議な駅名だなぁ」と思いました。その後通る度に両側がトンネルで地下通路のある駅に筆者は「駅の構造はどうなっているのか?一度下車して眺めてみたい」と思ったのです。今回は、念願かなって駅を訪問できました。

土佐昭和駅は、激しく蛇行する四万十川の北側(左岸)、山の中腹を予土線が通る場所に設けられています。国道381号線から北に50mほど入った場所、崖の下に駅出入口があります。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

出入口から地下道を真っ直ぐ奥に進みます。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

壁面にこの様な標識。出入口からの地下道が「第1四手」隧道ということなのでしょうか?

しかし長さは、3m以上はあったと思います。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

四手はこの辺りの古い地名ですね。駅の北西の山中に四手城趾があります。駅の東側はすぐにトンネルですが、このトンネルは四手峠を抜けています。

右に90度曲がって急坂をホームに上がります。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

左手には裏山に登る階段があります。この先に人家があるのでしょうか・・・。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

ようやくホームです。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

単式の棒状ホーム。奥は下り宇和島方面、すぐにトンネルがあります。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

ホームには待合所があります。奥は上り若井駅方面。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

ホームから西を眺望。昭和の集落です。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

駅名標。上り方面の隣駅は土佐大正駅です。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

土佐昭和駅は、1974年(昭和49年)開業。当初から無人駅でした。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR四国の駅になっています。

待合所の発車時刻案内。左に建物財産標があります。筆者は、「ホーム上屋 昭48年8月28日」と判読しました。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

上り方面にも四手峠を抜けるトンネルがあります。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

坂を下って駅から出ます。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

駅前には「昭和観光案内所」がありました。

駅舎はありません JR四国予土線 土佐昭和駅【木造駅舎コレクション】59
※2022年8月撮影

日曜日ですが、無人で施錠されていました。訪問は午前10時半頃。

(写真・文/住田至朗)

※駅構内などはJR四国さんの許可をいただいて撮影しています。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)、『山陽・四国920駅』宮脇俊三・原田勝正編(小学館/1993)、『停車場変遷大事典 国鉄 JR編1-2』(JTBパブリッシング/1998)他を参照しています。

※タイトルは『木造駅舎』ですが、厳密に「構造として木造建築」の駅舎ではなく、筆者が気に入った駅舎を恣意的に選んでいます。明らかに木造建築と異なる場合でも、煩雑を避けるためタイトルは【木造駅舎コレクション】で進行します。悪しからずご了承ください。

※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいています。

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