※2024年4月撮影
トップ画像は「高井戸駅」東側神田川沿いの桜並木。「井の頭線」吉祥寺行が通過します。
神田川の右岸に「里程標No.41」があります。

右は「すみだがわ20.5キロ」、左「みなもと4.0キロ」となっています。神田川は、井の頭公園池東端から流れ出しています。そこまで4.0kmということですね。
2014年(平成26年)4月に井の頭公園の池の水を抜いて掃除などをする「かいぼり」を見学しました。その時に池で捕らえられた在来種のニホンウナギを見ました。・・・と言うことは、太平洋から神田川を遡上して来たウナギと言うことになるのでしょうか?
今度は渋谷行が通過しました。

かなり長い間桜を満喫しました。でも、他の場所にも行きたいので環八方面に戻ります。

こんなポンプ式の井戸がありました。散った桜の花びらが目立ちます。

世田谷区北烏山にあった筆者の実家の庭にもポンプ式の井戸がありました。
環八の歩道を北に150メートルほど歩いて「杉並区高井戸地域区民センター」に来ました。

「杉並区清掃工場」で発生する熱を利用した「高井戸温水プール」や「高齢者支援センター」「図書室」「カフェ」などが併設されています。
モダンな建物と広い空間。

「杉並区高井戸地域区民センター」の東側に「杉並清掃工場」があります。

「高井戸東遺跡」の案内。

案内の記載内容は以下です。
「高井戸東遺跡は、現在の高井戸市民センター及び清掃工場を中心に広がる、日本を代表する旧石器時代の遺跡です。
昭和51(1976)年、清掃工場建設に伴う区道付け替えのために実施された発掘調査を皮切りに、これまで9度の調査が行われています。遺物は富士山の火山灰が堆積してできた関東ローム層から出土しました。
出土遺物は、旧石器時代の人々の生活をうかがうことができる貴重な資料として、杉並区指定有形文化財(考古資料)となっています。
本遺跡は、神田川のような小河川流域にありながら都内でも最大級の旧石器時代遺跡です。武蔵野台地上での標式的な遺跡であり、杉並区における旧石器時代発掘調査の出発点となった遺跡としても貴重です。
令和6年3月 杉並区教育委員会」
3万2千年前のこの場所を想像するの困難です。ましてやその日常生活となると、何やらSF的なイメージになってしまいそうです。
芝生広場もあります。

「高井戸市民センター誕生」という案内がありました。その内容を要約すると、昭和41年(1966年)に東京都が高井戸に清掃工場を建設する計画を発表します。
清掃工場建設予定地の西2kmほどの場所に実家を建てたばかりだったので父は「清掃工場の排煙が心配だ」としきりに言っていたことを思い出します。
10年後、東京地裁による勧告で都と住民グループは和解します。和解条項によって工場余熱を利用した温水プール・健康増進施設・図書室・集会所などが工場敷地の一角に建設されたのです。これがその後、全国の清掃工場建設などのモデルケースとなりました。
工場の竣工は、1982年(昭和57年)、現在の新しい工場は、2017年(平成29年)に完成しています。
「高井戸駅」散歩、続きます。
(写真・文/住田至朗)
※駅構内などは京王電鉄さんの許可をいただいて撮影しています。
※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいているものです。ありがとうございます。
※参照資料
・『京王ハンドブック2022』(京王電鉄株式会社広報部/2022)
・京王グループホームページ「京王電鉄50年史」他
下記の2冊は主に古い写真など「時代の空気感」を参考にいたしました
・『京王電鉄昭和~平成の記録』(辻良樹/アルファベータブックス/2023)
・『京王線 井の頭線 街と駅の1世紀』(矢嶋秀一/アルファベータブックス/2016)