※2019年7月撮影
では、富山地方鉄道の魅力的な木造駅舎の総集編。第二回です。
東三日市駅。1922年(大正11年)黒部鉄道の駅として開業。1959年(昭和34年)に駅舎が改築されています。ちょうど還暦ですね。珍しく方形に近い駅舎。周囲の石段も良いです。

荻生駅。1922年(大正11年)黒部鉄道の駅として開業。残念ながらレールの反対側に新しいホームと駅舎が作られています。この建て替え前にこの駅に行きたかったので今回のタイミングになったのです。この木造駅舎を眼に焼き付けたい方は、急いで富山に行きませう。

舌山駅。

若栗駅。1922年(大正11年)黒部鉄道の駅として開業。線路の反対側に使われなくなった側線が残っていました。丸太が並べられているのも面白かった。

浦山駅。1922年(大正11年)黒部鉄道の駅として開業。雪深いエリアなのでシングル屋根です。元は瓦葺きだったのかしら。

愛本駅。

内山駅。1923年(大正12年)黒部鉄道の駅として開業。補修でトタン板に覆われていました。ホーム側は木の地が出ているのでそちら側から見ると魅力的ですよ。

東新庄駅。1931年(昭和6年)開業。昭和モダンというのか、特徴的なひし形ファサードのデザイン。極めて強く印象に残っています。

越中三郷駅。

寺田駅。1931年(昭和6年)開業。2016年(平成28年)駅舎改修。こうやってオリジナル駅舎をメンテして使ってゆくことも重要ですね。いささかキレイ過ぎる気もしますが、このまま50年くらいは大切に使えそうです。

撮影した順番なので立山線に戻って、榎町駅。1921年(大正10年)立山鉄道の駅として開業しています。妻側に付けられた蛍光灯がカブトムシの角みたい。

下段駅。

釜ヶ淵駅。
1921年(大正10年)開業。駅舎は1960年(昭和35年)に改築されています。ファサードの軒下の梁を支える柱が浜加積駅、西魚津駅にも同じものがありました。すごく気に入ったのですが、共通のデザイナーなのかな。

※2019年7月撮影
富山地方鉄道の風格のある古い木造駅舎の素晴らしさは拙い写真からも感じていただけると思います。問題はこれらの貴重な駅舎をどの様に保存しオリジナルを維持したまま使用し続けるかです。寺田駅や月岡駅の様にオリジナルのままキレイに改修するという方法もありますが、個人的には剰りにもキレイになり過ぎて、時間によって培われた風合いに欠ける様な気もします。「それでは、具体的な提案はあるのか?」と言われたら返答に窮します。
でも、まずは一人でも多くの方が古い木造駅舎に愛着を感じて下されば良いと思います。宜しくお願いします。
では【50代から始めた鉄道趣味】147 をお楽しみ。
(写真・記事/住田至朗)