タクシン・シナワット元首相は4日午後7時17分、バンコクのドンムアン空港からプライベートジェットでタイを出国した。健康診断のためシンガポールへ向かうとしていたが、航空機は同日午後9時30分、アンダマン海で方向を変え、インド洋へ向かった。


報道によると、タクシン氏を乗せたプライベートジェットは5日午前2時40分、ドバイ国際空港に着陸。タクシン氏は5日早朝、ソーシャルメディアを更新し、8日までにタイへ帰国して9日に最高裁判所に出廷すると投稿した。

タクシン氏は行き先を変更した理由について、入国管理警察の尋問を受けたためにバンコクでの出国審査が2時間近く遅れ、シンガポールのプライベートジェット専用空港の閉鎖時間である午後10時に間に合わないことが飛行中に判明し、行き先をドバイに変更せざるを得なかったと説明した。

タクシン氏は、刑法第112条(不敬罪)に関する裁判中にパスポートを没収されていた。現在は再発行を受け、海外渡航が可能になっている。入管はタクシン氏の渡航が関連法規に準拠しているか確認するため、タクシン氏の弁護団と協議したという。

タクシン氏に近い情報筋は、今回の出国について、裁判からの逃避を企てる意図はないと強調した。

最高裁判所は9日、タクシン氏が懲役1年の刑期を刑務所でなく警察病院で過ごした事件について判決を出す予定。

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