タイ下院で次期首相に選出されたタイ誇り党のアヌティン次期首相は5日夜に演説し、透明性と法の支配を約束し、反対派に対する「報復はしない」と明言。アヌティン氏に投票した人民党議員らだけでなく、対立候補者に投票した議員らにも感謝を示し、国の前身には団結が必要だと強調した。


現地報道によると、アヌティン氏は大麻合法化の旗振り役として知られている。同氏は2022年、保健大臣として大麻規制を緩和。医療目的での販売・使用を可能にしたが、明確な法律や規制を制定しなかったため、娯楽目的の使用が急増した。退陣するタイ貢献党は、大麻乱用防止のため再規制に取り組んでいた。

アヌティン氏が属するタイ誇り党に関連する「カオクラドン」土地紛争の判決が9日に下されることについて、法律が結果を決めると述べた。同問題がアヌティン政権下で葬られるとの懸念に対し、「全て合法的に透明性を持って、政治的捜査から自由に処理される」と話した。

一方、プームタム・ウェーチャヤチャイ暫定首相は、政府庁舎で会見し、「新内閣の先制後、直ちに退陣する」と述べた。前連立政権で中核与党を担ったタイ貢献党の党首には、ペートンターン・シナワット前首相が続投する。ペートンターン党首は、政府権力の監視に全力を尽くすとフェイスブックに投稿。野党として議会制民主主義を守ると話した。

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