カンボジアメディアのクメールタイムズはこのほど、「仕事はどこ?」という見出しを掲げ、タイから帰国した労働者の就職難を伝えている。カンボジアメディアがこうした報道をするのは初めてとみられる。


公共放送PBSなどの15日付報道によると、クメールタイムズは、コンポンスプー州にある工場が約2万人の求人を発表したが、同州バーセット群トラペアンポン村の多くの帰国労働者は就職できず、繰り返し拒否されていると判明したと報じた。

2人の子どもを連れてタイから帰国した40歳女性は、工場7件に応募したが、35歳以下という年齢制限と容姿要件のために断られたと証言。他の帰国労働者も同様の状況で、就職が困難だという。

タイとカンボジアの国境紛争が発生した後、カンボジア政府による母国での資産差し押さえなどの懸念から約100万人のカンボジア人労働者がタイから帰国。当時、カンボジア政府は十分な雇用を提供すると発表していたが、就職難からタイへの密入国を図る労働者が相次いでいる。

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