タイ最古の政党である民主党は18日に開催した総会で、アピシット・ウェーチャチーワ氏(61歳)を第10代党首に選出した。同氏は同党の第7代党首。


プラチャーチャート・トゥラキットなどの報道によると、アピシット氏は2019年の総選挙で敗北し、民主党を離党。以来、政界から遠ざかっていた。

第9代党首のチャルームチャイ・スリオン氏の辞任に伴い、同党は臨時総会を開催。アピシット氏は、タートポン・チャイヤナン元副党首が指名した唯一の候補者で、対立候補はいなかった。現職議員と元議員、党支部代表者で構成する選挙管理委員会の投票で、アピシット氏は約96.2%の得票を獲得した。

アピシット氏は、時間的制約と党の強化を最大の課題に挙げ、新人の獲得に時間を使うと意気込んだ。

アピシット氏はイギリス生まれ。オックスフォード大学卒業後にタイへ帰国し、陸軍士官学校の教員やタマサート大学経済学部の講師を務めた。2005年から2019年まで民主党党首。2008年に第27第首相に就任。2010年、バンコク都内を選挙していた反独裁民主戦線(UDD)の市民デモ隊に軍隊を投入。軍の発砲で一般市民約90人や、ロイター通信カメラマンの村本博之さんらが死亡した。

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