アヌティン・チャーンウィラクン首相兼内務大臣は8日、「タイはカンボジアから侵略を受けている」と改めて強調し、カンボジアとの交渉は終了したと明言した。ドナルド・トランプ米大統領とマレーシアのアンワル・イブラヒム首相が仲介して10月下旬に合意した平和宣言は、無効化した格好だ。


タイラットなどの報道によると、アヌティン首相は、カンボジア国境の情勢について、タイが侵略を受けたため防衛していると強調。軍事戦術の詳細は明らかにしなかったが、軍は準備を整えて隣国からの攻撃に対抗する力があると確信していると述べた。

今後のカンボジアとの交渉については、「ここまで来たらこれ以上の交渉はしない。カンボジアが戦闘を停止したいのなら、タイの要求に従うべきだ」と話した。トランプ大統領やアンワル首相の関与を考慮しないとも述べ、タイとカンボジアの2国間の問題だと強調した。

ASEAN議長のマレーシアのアンワル・イブラヒム首相が、タイとカンボジアの両国に「自制を求める」と呼び掛けたことについては、「侵略者に伝えるべきだ。タイに忍耐を求めるべきでは無い」と話した。

タイが先制攻撃をしたとの外国メディアの報道について、タイの情報を信じるよう強く反論。タイは脅威にさらされながらも平和的で、侵略を容認しないと述べた。

国境7県の住民の避難について、アヌティン首相は、最大の予算配分で最高水準の支援を提供するよう、各県知事に指示した。

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