マンCのエデルソン photo/Getty Images
データで比較しても決めにくい
ブラジル代表を指揮するチッチには、贅沢すぎる悩みがある。代表の守護神をリヴァプールGKアリソン・ベッカーに任せるのか、マンチェスター・シティGKエデルソン・モラレスに任せるかを選べるのだ。
気になるのは、どちらが優れているのかだ。GKの力量を正確に比較することは難しく、チームの最終ラインの実力にも左右されるところがある。しかもアリソンとエデルソンの場合はスタッツもよく似ている。
英『Squawka』によると、2人は今季リーグ戦38試合に出場し、アリソン擁するリヴァプールが22失点、エデルソンのマンCは23失点に抑えている。2人ともクリーンシートの数は20回を超えており、失点数の部分はほぼ互角だ。セービングの数ではエデルソンが58回なのに対し、アリソンは76回を記録している。単純に数字で判断するならば、チームの危機を救った機会はアリソンの方が多かったと考えられる。
一方で足下の技術では、アリソンが1076本のパス、エデルソンは920本のパスを記録している。2人は足下の技術にも自信を持つ現代的なGKだ。しかし、パス成功率ではエデルソンが82.6%と、アリソンの80.3%を超えている。しかもエデルソンは今季GKながらロングパス1本でアシストまで記録している。
ワトフォードの守護神を務めるベン・フォスターは、「アリソンかエデルソンかを選ぶのは、コカ・コーラかペプシを選ぶようなもの」とコメントしており、もはや好みの問題というわけだ。
ブラジル代表ではアリソンがゴールマウスを守る機会が多いが、この豪華すぎる争いをチッチはどう見ているのか。今世界で最も豪華なGKを抱えているのはブラジルで間違いないはずだ。