かつてモナコで共にプレイしたムバッペ(左)とB・シウバ(右) photo/Getty Images
PSGからリーグタイトルを奪い取った伏兵
フランスのリーグ・アンにおける強豪クラブといえば、圧倒的な資金力を武器にスター選手を数多く抱えるパリ・サンジェルマンのイメージが非常に強い。実際、彼らはその強力スカッドを擁して昨季までリーグ戦3連覇を達成。
しかし、そんなPSGから2016-17シーズンにリーグタイトルを奪い去ったチームがあった。FWキリアン・ムバッペなど、後に欧州で活躍する選手を多数抱えていたASモナコだ。当時の同クラブにはムバッペの他にもDFバンジャマン・メンディやMFベルナルド・シウバ(ともに現マンC)、MFファビーニョ(現リヴァプール)といった選手たちが在籍しており、気がつけばリーグ・アンのタイトルは彼らのものになっていた。
同シーズンはチャンピオンズリーグでもベスト4入りを果たしたモナコ。そんな快進撃を披露した2016-17シーズンのことを、当時背番号10を背負ってプレイしていたB・シウバが振り返っている。
「選手たちでさえ、誰も優勝するなんて思っていなかったからあれは特別なシーズンだったよ。12月、1月までリーグタイトルを獲得できるなんて考えていなかった。良い選手が揃っていることはわかってたけど、そのチームがどれほど特別かを理解するのには時間がかかったね」
「あのチームで最も重要だったのは、どんな相手も恐れなかったことだ。PSG、マンチェスター・ユナイテッド、ドルトムント、トッテナムと対戦しても、他のクラブと同じように試合をすることができた。もちろん、全てのクラブにリスペクトは持っていたけどね」
英『Sky Sports』のインタビューに対してこのように語ったB・シウバ。当初はタイトル獲得など考えてもいなかったようだが、勝利を重ねていくうちに選手たちは自分たちの強さを認識するようになったか。
結局、その後は主力選手の大量流出で強さが続かなかったものの、モナコの衝撃は今でもサッカーファンの記憶に残っていることだろう。また欧州で彼らのようなチームが出てくることに、期待を寄せている人も多いはずだ。
●電子マガジンtheWORLD(ザ・ワールド)最新号を無料で公開中!
電子マガジン最新号は、「欧州サムライ伝説」。中田英寿、小野伸二、中村俊輔など……、欧州で日本人フットボーラーの道を切り開いたパイオニアたちの偉業を、貴重な写真とともに振り返ります。
http://www.magazinegate.com/theworld/