浮嶋監督の起用に応えた柴田(写真は7月22日の鹿島戦) photo/Getty Images
攻守両面で堅実なプレイ
明治安田生命J1リーグの第29節が25日に行われ、湘南ベルマーレがサンフレッチェ広島に1-1で引き分けた。
松田天馬と中川寛斗の2トップを起点としたハイプレスでサンフレッチェの最終ラインからのビルドアップを封じ、前半で主導権を握ったベルマーレ。
惜しくも勝利を逃してしまったベルマーレについて好材料をひとつ挙げるとすれば、中学生時代より同クラブの下部組織でプレイし、自身初となるJ1リーグでの先発出場をこの試合で果たしたMF柴田壮介(19歳)が秀逸なパフォーマンスを披露したこと。同クラブの浮嶋敏監督は試合後に行われたオンライン会見で、同選手のプレイぶりを称えている。
「J1リーグでの初先発ということを考えれば、非常に落ち着いて自分の良さを出せていたと思います。彼の良さは(相手から)球が出てきた時の出足の速さと、中間のギャップでボールを受けてうまく前を向いたりとか、左右の奥(サイド)にパスをはたいたりとかが得意な選手なので、良いところが出たんじゃないかと思います」
この試合で[3-1-4-2]という布陣のアンカーポジションを務めた柴田は、自陣後方で的確にパスを散らし、ベルマーレの攻撃の起点として機能。特に左ウイングバックの畑大雅(18歳)との連係が良く、6分40秒すぎや16分20秒すぎには左サイドを駆け上がった同選手に向けて正確なロングパスを送り込んでいた。
また、柴田は企図した5回の地上デュエルのうち3回を成功させるなど、中盤のフィルター役としても存在感を発揮(空中戦を除く。スタッツは『Sofa Score』より)。42分50秒すぎにはセンターサークル付近で相手のFWドウグラス・ヴィエイラからボールを奪い、すかさず前線へ縦パスを供給。この柴田のプレイは最終的にMF茨田陽生の惜しいシュートシーンに繋がった。
今季のベルマーレは若手の台頭が目覚ましい。