リヴァプールは想定外の負傷者続出。昨季王者の戦いも厳しいものになっている photo/Getty Images
近年のトップ4常連が安定性を欠く
9チームが首位に立つなど混戦を極めた今季のプレミアリーグだが、ここにきてマンチェスター・シティが独走の気配を見せている。
一方で今後の注目となってくるのが来季のチャンピオンズリーグ出場権争いの行方。昨季の王者リヴァプールやチェルシーなど、近年トップ4の常連だったチームが安定性を欠いたことで大混戦につながっている。
現時点で優位に立つのが2位のマンU(勝ち点50)と3位のレスター・シティ(勝ち点49)の2チーム。昨季は最終節までCL出場権争いを直接争った両者が今季も上位に位置している。特に昨季最終節でマンUに敗れ5位でシーズンを終えたレスターは今季こそトップ4で終えたい気持ちは強いはず。前節はアーセナルに敗れたが、順位を維持しCL出場権を掴みたいところだ。
4位に位置するのが古豪ウェストハム(勝ち点45)。デイビッド・モイーズ率いるチームがサプライズとも呼べるペースで勝ち点を積み重ねている。冬の移籍市場でマンUから獲得したジェシー・リンガードが即チームにフィットしているのは好材料で、戦力的に上回るビッグ6相手にどこまで踏ん張れるかがこの順位を死守するには求められる。
今季はほかにも7位のエヴァートン(勝ち点43/1試合未消化)、9位のアストン・ヴィラ(勝ち点39/2試合未消化)とプレミアを支えてきた名門の奮闘が目立っている。エヴァートンはドミニク・カルバート・ルーウィン、アストン・ヴィラはジャック・グリーリッシュやオリー・ワトキンスとイングランド人選手がチームを引っ張っており、彼らの活躍で欧州カップ戦出場権争いに引き続き加わりたい。
一方でこれまでCL出場権を獲得してきた“常連”には奮起が求められる。一時期は不振に喘いだ5位のチェルシー(勝ち点44)はフランク・ランパードを途中解任し、トーマス・トゥヘルを招聘。ドイツ人指揮官の監督就任以降はリーグ戦で無敗と立て直しに成功しており、4位以内を十分視界に捉えている。
6位のリヴァプール(勝ち点43)と8位のトッテナム(勝ち点39/1試合未消化)の両チームは、一時期は首位に立ちながらも不安定な戦いを見せてきた。特にフィルジル・ファン・ダイクをはじめ、最終ラインに怪我人が続出した昨季の覇者の不振は想定外だ。勝ち方を知ってるメンバーは揃っているだけに、故障者がどれだけ戻って来れるかが終盤に向けチームを立て直す上では鍵となるだろう。
現時点で4位のウェストハムから2試合未消化の9位のアストン・ヴィラまでの勝ち点差は「6」と激しい上位争いが続く今季のプレミアリーグ。はたして来季のCL出場権を獲得するチームはどこになるのだろうか。