昨年よりベルマーレに在籍している三幸秀稔。長短の正確なパスが売り物だ(写真は3月2日のルヴァン杯、浦和戦)photo/Getty Images
驚異的なスタッツも
明治安田生命J1リーグの第6節が3月21日に行われ、湘南ベルマーレがセレッソ大阪に0-0で引き分けた。
豪雨と強風という、過酷な環境下で行われた一戦のなかで光ったのが、ベルマーレの小気味良いパスワーク。ゴールこそ奪えなかったものの、左サイドを起点とする遅攻や、サイドチェンジのパスを織り交ぜたダイナミックな攻めが機能していた。
特に前半、[4-4-2]の布陣で自陣へリトリートしたセレッソに対し、[3-1-4-2]という布陣を敷いたベルマーレがボールを支配。左センターバックの田中聡、及び左ウイングバックの高橋諒と左インサイドハーフの山田直輝の計3人が近い距離感でトライアングルを形成したことで、同サイドから分厚い攻めを繰り出せていた。
セレッソの守備ブロックが整い、アタッキングサードへ縦パスを入れるのが難しい場面もあったが、この際に威力を発揮したのが、アンカーの三幸秀稔によるサイドチェンジのボール。前半3分30秒すぎに高橋に向けて出したロングボールを皮切りに、この技巧派MFは正確無比なパスでベルマーレの攻撃を牽引。悪天候のなかで両軍の選手中最多のロングパス成功数を叩き出すなど(11本、データサイト『Sofa Score』より)、確かな技術を見せつけた。
獅子奮迅のパフォーマンスを披露した三幸に対し、ベルマーレの浮嶋敏監督は試合後のオンライン会見で満足感を示している。
「彼の課題は守備のところでしたが、今日は守備のポジショニングも良く、セカンドボールも良い場所で拾えていました。攻撃面だけでなく、守備面でもバランスを取って良いプレイをしてくれましたし、元々持っている展開力も(発揮されていて)、すごく良かったと思います」
中盤の底でボールを保持してタメを作ったほか、相手の意表を突くロングパスで、自軍の攻撃を加速させる役割も担った三幸。長短の正確なパスで、攻撃のテンポを巧みに操った27歳のコンダクター(指揮者)が、今後もベルマーレの主力として君臨するかもしれない。

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