ローマでもプレイしたドゥンビア photo/Getty Images
19歳で柏レイソルへ加入した
近年Jリーグからは多くの選手が旅立ち、欧州トップレベルの舞台を経験している。しかし、それは日本人だけの話ではない。
その選手の名前はコートジボワール代表のセイドゥ・ドゥンビアだ。母国で10代ながら得点王を獲得すると、2006年途中に柏レイソルで日本デビューを果たした。当時J2優勝を果たしてJ1に昇格するも、なかなか出場機会に恵まれず。J2だった徳島へレンタル移籍を決めると、16試合7ゴールを決めてエースとして活躍した。
その功績が認められて2008-09シーズンからスイスのヤングボーイズへ移籍。すぐさまゴールを決めると、年間で20得点を決めてリーグ得点王を獲得する。さらに翌年は30ゴールを決めて2年連続でトップスコアラーとなった。その後CSKAモスクワへ移籍すると、2年目に42試合で28得点を決めてロシアでも得点王を受賞。28ゴールは現在でも、ロシア・プレミアリーグのシーズン最多得点者である。
するとその活躍がイタリアまで届き、ローマへ移籍する。初のセリエAでの挑戦は13試合2得点に終わったが、日本で活躍した選手が欧州トップレベルへと駆け上がった。
そんなドゥンビアは現在、マルタ・プレミアリーグでプレイ。スイスのシオンを2020年3月に退団した彼は今年の1月にマルタリーグ首位のハルムーン・スパルタンズへ移籍した。加入から5試合で3ゴールと33歳となった今でも、その非凡な得点感覚を発揮している。
スピードを武器に一瞬で相手を置き去りにして、高い得点能力でゴールネットを揺らし続けるドゥンビア。その得点能力の礎は日本で築かれたものだろう。今後も日本人だけでなくドゥンビアのように、日本から世界へ羽ばたく外国人プレイヤーが出てくるかもしれない。すべての若いJリーガーたちにも大いに期待したい。