オシムヘンに対応するロメロ(右) photo/Getty Images
一級品の能力を披露する者たち
リヴァプールのフィルジル・ファン・ダイク、レアル・マドリードのラファエル・ヴァラン、ベテランならユヴェントスのジョルジョ・キエッリーニやレアルのセルヒオ・ラモス。彼らは現代を代表するワールドクラスのセンターバックとして有名だが、彼らに続く存在は誰になるのか。
次代の世界最高センターバックは、セリエAから出てくるかもしれない。
現在のセリエAには優秀な若手センターバックが大集結している。ビッグクラブで見るなら、ユヴェントスDFマタイス・デ・リフト(21)、インテルDFアレッサンドロ・バストーニ(22)が人気だ。
デ・リフトはややセリエAへの適応に苦戦したところがあるものの、ポテンシャルは高い。リーダーシップも備えており、オランダサッカー界にとってもファン・ダイクの後継者筆頭候補だ。
バストーニは世界的に貴重なレフティーでもある。高精度のパスも備えており、こちらは同じレフティーとして評価が高いキエッリーニの後継者候補か。カテナチオの国・イタリアが生んだNEXT世界最高センターバック候補の1人だ。

インテルの主力となったバストーニ photo/Getty Images
数年後の彼らが楽しみ
数字で見るなら、ユヴェントスからアタランタにレンタル移籍しているアルゼンチン人DFクリスティアン・ロメロ(23)も見逃せない。
今季のロメロはタックル成功数63回、インターセプト数91回を記録しているが、これはどちらもセリエAのセンターバック部門1位だ。さらに空中戦勝利数もセンターバック部門2位となる95回を記録するなど、数字の面ではライバルを圧倒した。ビッグクラブでプレイする準備は整っているはずで、今後の本格ブレイクが非常に楽しみだ。
空中戦勝利数でロメロを抑えて1位のフィオレンティーナDFニコラ・ミレンコビッチ(23)も世界的に評価が高い若手大型センターバックだ。195cmのサイズは圧倒的で、今季は空中戦勝利数98回を記録している。
セルビア代表のミレンコビッチはマンチェスター・ユナイテッドで活躍したネマニャ・ビディッチの後継者と呼ぶにふさわしく、セルビアらしいパワフルなセンターバックだ。こちらもビッグクラブで活躍できる力を備えている。
さらに期待を込めてボローニャ所属の日本代表DF冨安健洋もプッシュしたい。冨安の場合はサイドバックもこなすユーティリティ性が評価されているが、現時点でアジアを代表するDFとなっているのは間違いない。
ビッグクラブにステップアップできれば、冨安も世界最高のDFの1人と評価される時がくるかもしれない。それだけのポテンシャルは備えているはずで、高さ、スピード、読み、足下の技術などあらゆる能力が一級品だ。
数年もすれば、彼らは世界最高のセンターバックと呼ばれているかもしれない。ベテランが重用される傾向にあったセリエAで若いセンターバックが躍動しているのは非常に印象的で、今後見逃してはならない5人だ(数字は『WhoScored.com』より)。