才能は高く評価されてきたアセンシオ photo/Getty Images
ポジション争い厳しく
東京五輪優勝を目指していたU-24日本代表を準決勝で沈めたのは、オーバーエイジ枠でU-24スペイン代表に参戦していたFWマルコ・アセンシオだった。
さすがと言うしかないアセンシオの一撃に日本は沈んだわけだが、そのアセンシオですら所属するレアル・マドリードでは確固たる地位を築けていない。
レアルはエデン・アザール、開幕から好調のヴィニシウス・ジュニオール、戻ってきたガレス・ベイル、若いロドリゴ・ゴエスと、ウイングに優秀な選手を抱えている。
さらに今後噂されるパリ・サンジェルマンFWキリアン・ムバッペが加わるならば、余計にウイングのポジション争いは激しくなる。
アセンシオもこのポジションを担当する選手だが、現状は厳しいと言わざるを得ない。ムバッペまでくれば、ウイングとしてのアセンシオのプレイタイムは減るだろう。
ただしその一方で新指揮官カルロ・アンチェロッティがアセンシオのインサイドハーフ起用を考慮しているようで、これが救済案となるかもしれない。
ウイングにはスピードも求められるが、アセンシオはそこまでスピード豊かな選手ではない。今夏には若きMFマルティン・ウーデゴーが退団し、レフティーのインサイドハーフは貴重だ。アセンシオにとってインサイドハーフ起用は1つのチャンスとなるに違いない。
もっとも、インサイドハーフでプレイする場合は守備力に加えてスタミナも求められる。その守備負担はウイング以上で、このあたりは不安材料か。
とはいえ、インサイドハーフで成功できれば未来は変わる。