ユヴェントスの中盤で重要な役割を果たしたロカテッリ photo/Getty Images
知的に相手エースを封じ込めたMF
現地時間29日に行われたチャンピオンズリーグ・グループステージ第2節にて、チェルシーに1-0で勝利を収めたユヴェントス。今季は開幕からなかなか調子の上がっていなかった同クラブだが、GS最強のライバル相手に大一番で見事に白星を挙げることに成功している。
そんなチェルシー戦における勝利に最も貢献した選手といえば、おそらく誰もがFWフェデリコ・キエーザを挙げることだろう。後半開始早々の46分に決勝ゴールを挙げた男のパフォーマンスは、勝利チームのなかでも特に際立っていた。この試合でユヴェントスが繰り出したカウンターは、ほぼこの男が絡んでいたと言っていいい。そんなキエーザにはデータサイト『WhoScored.com』もチーム最高の評価点「7.6」をつけ、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選出している。
しかし、キエーザ以外にもこのチェルシー戦で興味深い働きをした選手がいる。その選手とはMFマヌエル・ロカテッリだ。
ロカテッリといえば“優れたパスセンスでゲームを作る”というイメージが先行するかもしれないが、この試合で光ったのは同選手のディフェンス面での貢献。特に、チェルシー攻撃陣の軸となるFWロメル・ルカクへのパスコースを限定する巧みなポジションニングは秀逸で、レオナルド・ボヌッチ&マタイス・デ・リフトのセンターバックコンビにロカテッリを含めた守備陣のトライアングルは相手エースにほぼ仕事をさせなかった。時折ピンチを迎える場面もあったが、この3人衆はルカクを“封殺”したと言っていいのではないだろうか。
加えて、この試合ではそれ以外にもロカテッリの守備意識の高さを垣間見ることできた。ルカクへのパスコースを遮断しつつも、必要とされるポジションには常に顔を出す。最も印象的だったのは81分のシーンで、味方が決定的なピンチを迎えた際に身体を投げ出してシュートブロックへ向かったロカテッリ。
大きなインパクトを残したキエーザに注目が集まるのは当然。しかし、その後方にもチームの勝利に多大な貢献を果たした男がいることを忘れてはいけない。

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