的確なラインコントロールで、サンプドリアの守備を牽引している吉田 photo/Getty Images
質の高いパスも披露
2021-22シーズンのセリエA第20節が6日に行われ、日本代表DF吉田麻也が所属するサンプドリアがカリアリに1-2で敗れた。
[4-4-2]の布陣のセンターバックとして出場した吉田は、自陣からの正確なパスで、サンプドリアのビルドアップの起点として機能。
アルビン・エクダルとモアテン・トルスビーの2ボランチがカリアリ陣営の徹底マークに晒されるなか、左サイドハーフのアントニオ・カンドレーヴァや最前線へ適宜ロングパスを送るなど、的確な状況判断が光った。
11分にGKエミル・アウデロと対峙したカリアリのFWジョアン・ペドロのドリブルを、素早いカバーリングで阻止したほか、18分には自軍のフリーキックからの2次攻撃で胸でのパスを繰り出し、FWマノロ・ガッビアディーニの先制ゴールをアシスト。
もうひとりのセンターバック、ユリアン・シャボーとも良い距離感を保ち、自陣バイタルエリアやペナルティエリア内のスペースを埋めるなど、攻守両面において吉田の存在感が際立っていた。
サンプドリアにとって不運だったのは、吉田が負傷により51分に交代を余儀なくされたこと。
吉田に代わって投入されたDFラドゥ・ドラグシンは配球力が低く、相手の意表を突くロングパスを繰り出せず。64分には自陣での無謀なドリブルでボールを奪われるなど、精彩を欠いた。
サンプドリアは1-1の同点で迎えた71分に、不揃いな最終ラインの背後を相手のFWレオナルド・パヴォレッティに突かれて失点。後半の途中までは、吉田が的確なラインコントロールで守備を牽引していただけに、この場面は同選手不在の影響を感じさせるものだった。
2022年初の公式戦において、吉田がサンプドリアにとって欠かせない存在であることが、改めて証明されたと言って差し支えないだろう。