マリノスを最後尾から支える高丘 photo/Getty Images
2022年の活躍にも注目だ
近年のサッカー界ではGKもパスワークに参加することが多く、ただ参加するだけでなく彼らが中心となってビルドアップを行っていることが多い。ジョゼップ・グアルディオラが率いるマンチェスター・シティは特にその色が強く、シティの守護神GKエデルソン・モラレスはフィールドプレイヤーのような足元のスキルを持っている。
日本でもその流行が取り入れられており、2021年のJリーグで2位フィニッシュした横浜F・マリノスはペップ・シティのように後方からボールをつないで攻撃を行う。そうなればマリノスにもエデルソンのような選手が必要となるのだが、その役割を任されているのがGK高丘陽平だ。
横浜FCでプロキャリアをスタートさせ、サガン鳥栖を経てマリノスでプレイする高丘。2021年シーズンではレギュラーを奪取しており、33試合に出場している。
高丘の武器は安定したビルドアップと高いセービング技術だ。非常に冷静な選手であり、相手のハイプレスにも味方へのパスで対応し、簡単にボールを失わない。昨季はシーズンを通してパスの成功率が90%を超えており、Jリーグでこの記録を出したのは高丘だけだ。
それでいてセービングにも定評があり、クリーンシートを15回達成している。名古屋のミチェル・ランゲラックの21回に次ぐリーグ2番目の数字であり、国内でも数少ないセービングとビルドアップを両立させている人物だ。日本代表への招集はないが、今の活躍を見ればサムライブルー入りも時間の問題だろう。現状はベテランの権田修一がゴールマウスを守っており、彼に衰えが見られればチャンスは回ってくる。
マリノスとの契約も更新し、2022年シーズンもトリコロールのユニフォームに袖を通すことになった高丘。