チェルシーで輝くハキム・ツィエク photo/Getty Images
決定的なゴールを奪っている
一時は勝ち切れず引き分けが続くも、クラブW杯を経験して盛り返しを見せているチェルシー。首位マンチェスター・シティと2位リヴァプールのタイトルレースに参加することは難しいかも知れないが、CL出場権を獲得する4位以内でのフィニッシュは現実的な目標だ。
チームの復調と共に輝きを取り戻している選手がいる。MFハキム・ツィエクのことだ。
オランダのアヤックスでは現バルセロナのフレンキー・デ・ヨングらと共にCLで結果を残し、2020年にチェルシーに引き抜かれたツィエク。しかし、イングランドでのキャリアは順調とはいえず、今季もリーグ戦だけでいえば879分しかプレイしていない。
そんなツィエクが復調を見せているのは4バックの導入により、ウイングが採用されてからだ。トーマス・トゥヘルが指揮するチェルシーは[3-5-2]が基本であり、以前までならツィエクはシャドーに入っていた。が、怪我人の続出から[4-3-3]に変えたことでツィエクのドリブルやチャンスメイクが生きやすいウイングが採用され、サイドに張ることの多くなったイングランドでの直近4試合で3ゴールを決めている。ブライトン戦では先制ゴール、クリスタル・パレス戦では決勝点と勝ち点につながる得点を2つも決めており、今のチェルシーの攻撃はツィエクの出来次第だ。
英『Squawka』でもトゥヘルの新しいチェルシーはツィエクを中心に構成されているとここまでの元モロッコ代表MFの重要度を主張している。実際に1-0で勝利したパレス戦ではドリブル成功数4回、タックル成功数3回、クロスを供給した数5回はいずれもチームトップの数字であり、彼が攻守両面で効いていたことが分かる。
自身の能力を最大限に発揮することができるウイングで躍動しているツィエク。しかし、リース・ジェイムズやベン・チルウェルといった怪我で離脱しているウイングバックの選手が復帰すれば、再び[3-5-2]に戻るのは明白だ。

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