ウニオン・ベルリンでプレイする原口 photo/Getty Images
3シーズン連続での残留見えてきた
2018-19シーズンにシュツットガルトとの入れ替え戦を制し、クラブとして史上初のブンデスリーガ1部昇格を果たしたのがウニオン・ベルリンだ。
当時は多くの人が早々に2部へ降格すると予想していたかもしれない。
移籍情報サイト『Transfermarkt』が昇格後の補強戦略を振り返っているが、ウニオン・ベルリンを支えるのはベテラン選手たちだ。近年は何かと若手が人気ではあるものの、ウニオン・ベルリンは経験豊富な実力者を積極的に引き抜く戦略を取ってきた。中でもターゲットは1部の下位クラブに所属する者と、2部で結果を残したタレントだ。
大ベテランとまでは言えないが、昨夏2部のハノーファーからフリーで加えた日本代表MF原口元気(30)はまさにクラブの戦略にピタリと合う選手だったのだ。昨季の原口は2部でリーグ戦9得点5アシストの結果を残しており、ウニオン・ベルリンはすぐに目をつけた。しかもフリーでの獲得とコストを抑えることも出来ており、ウニオン・ベルリンにとっては理想の補強だったと言える。
他にも昨夏は同じドイツ2部のSVザントハウゼンから31歳FWケビン・ベーレンスをフリーで、昨季2部へ降格したシャルケから33歳DFバスティアン・オツィプカもフリーで獲得。また1部のアルミニア・ビーレフェルトからも30歳FWアンドレアス・フォクルザマーをフリーで加えるなど、このあたりの動きは秀逸だ。
思えば昇格初年度もDFネヴェン・スボティッチ(当時30)、MFクリスティアン・ゲントナー(当時33)といった経験豊富なベテランを開幕前に獲得し、彼らの経験も力に変えながら1部残留を果たした。
2年前にアウグスブルクからフリーで加えたGKアンドレアス・ルーテ(34)もその1人で、今もベテラン守護神としてウニオン・ベルリンのゴールを守り続けている。
今季は原口も前半戦のパフォーマンスが高く評価されており、3シーズン連続の1部残留へ向けて大きな力になっている。同サイトはウニオン・ベルリンがベテランに依存してきたとまとめているが、残留を続けるために経験豊富な選手に頼っていくのも立派な戦略の1つと言えよう。