今季フィオレンティーナで印象的な活躍を披露しているトレイラ photo/Getty Images
「彼はビーストだ」
昨季までの3シーズンはイングランドやスペインでその実力を十分に発揮できなかったものの、この中盤戦士はかつてプレイしたイタリアに戻って復活を果たすのか。今季アーセナルからフィオレンティーナにレンタルされているウルグアイ代表MFルーカス・トレイラはセリエAで再び輝きを取り戻している。
かつてサンプドリアで評価を高め、2018年夏にステップアップする形でアーセナルへと渡ったトレイラ。ガナーズでは移籍初年度こそリーグ戦34試合に出場したものの、翌19-20シーズンには出番が激減。ミケル・アルテタ監督の下では出場機会がなく、昨季はレンタル先のアトレティコ・マドリードでも評価を取り戻すことができていなかった。アーセナルでの1年目にはあのパトリック・ヴィエラとも比較された中盤戦士だが、ここ数年はキャリアの停滞期を過ごしていたと言っていい。
しかし、今季4シーズンぶりにセリエAへと舞い戻ってきたトレイラはフィオレンティーナで非常に印象的なパフォーマンスを見せている。ここまで公式戦28試合に出場している同選手は、今やチームの中盤に欠かせぬ存在となっているのだ。持ち前のアグレッシブな守備に加えて、攻撃面でも直近のリーグ戦2試合では2得点を挙げる活躍を披露。抜け目なく空いたスペースに走り込むスタイルは、フィオレンティーナに多くの恩恵を与えることとなっている。
「彼はビーストだ。私は以前からルーカスがヴィオラでうまくやると思っていたけれど、それでも昨今のパフォーマンスは驚異的と言わざるを得ないね」(伊『Gazzetta dello Sport』より)
そして、そんなトレイラの活躍に関してはフィオレンティーナのクラブOBである元イタリア代表GKエミリアーノ・ヴィヴィアーノもこのように語っている。ピッチ上を自由に駆け回り、獲物となるボールを狩りにいくハードワーカー。まさに“獣”というはピッタリか。
今季、イタリアで再びその評価を上昇させているトレイラ。そんな活躍を受けて、現在はフィオレンティーナも彼の買取オプションを行使する方針だと伊『TUTTO SPORT』が伝えている。慣れ親しんだイタリアの地で再びその評価を上昇させつつある中盤戦士。昨季までは苦しい時間を過ごしていたものの、このウルグアイ代表MFにはようやく復活への道筋が見えてきた。