短い出場時間だったが、存在感を示した上田綺世 photo/Getty images
ベトナム戦ではスタメンで見られるか
三笘薫の2ゴールで勝利を決めた日本代表。前半はオーストラリアに攻められる場面もあり、取り消しとなったがゴールネットを揺らされるシーンも。
東京五輪での招集はあったが、フル代表では2019年ぶりと随分久しぶりの代表入りとなった。そういったこともあってか出番は後半からだったが、センターフォワードとして森保一監督の信頼を掴むパフォーマンスだったのは間違いないだろう。
まずは守備での献身性だ。常にボールホルダーに向けてダッシュするわけではないが、しっかり狙いを決めて相手のビルドアップにプレッシャーを仕掛けている。そのため、オーストラリア側は自陣でつながず前線へ蹴りこむことに。結果セカンドボールを回収し、日本ボールになる場面が何度かあった。この守備をしてくれるだけでチームは助かる。
次にキープ力だ。先発の浅野は裏への抜け出しは積極的だが、ボールが収められず前線で起点を作れていない。だが、上田は182cmとサイズもあってかロングフィードを収められ、裏への抜け出しも見せている。
最後に強烈なシュートも見せてくれた。残念ながら右にそれてしまったが、ボールを受けてからフィニッシュまでが速く、三笘が投入されるまで最も期待感のあったのが上田だ。フル代表での経験が乏しいため、味方との連携はまだまだだといえるが、この時点でこのクオリティは素晴らしい。
不動の大迫欠場となったゲームでは前半に浅野、後半途中から上田という選択肢を取った森保監督。浅野のスピードで相手のディフェンスラインを疲れさせる選択肢も悪くないが、上田の万能性は後半の短い時間だけでも光っており、ぜひベトナム戦ではスタートから見てみたい。