南米予選を無敗で通過したアルゼンチン代表 photo/Getty Images
過去の破壊力は失われたかもしれないが……
今年のワールドカップ・カタール大会で優勝候補に挙げることは出来ないかもしれない。しかし、南米予選を2位で通過したアルゼンチン代表は地味に強いと表現するのがしっくりくるチームに仕上がっている。
アルゼンチンといえば常に超強力攻撃陣で相手を圧倒してきたイメージだが、今のチームはそこまで破壊力抜群というわけではない。リオネル・メッシがいるものの、地味なゲームも多い。
だが、そこに強さがある。今のアルゼンチンはかなり負けにくい集団になっているのだ。
30日には南米予選最終節でエクアドルと対戦し、1-1で引き分けた。これにより、アルゼンチン代表の連続無敗試合数は31にまで伸びている。
南米予選ではアルゼンチンVSブラジルの一戦が延期となっているため、両チームとも消化試合数は1つ少ない17試合となっているが、両チームとも無敗だ。
アルゼンチンの南米予選での成績は17試合で11勝6分。引き分けの数が目立つが、これこそ現アルゼンチンの魅力と言っていい。失点もブラジルの5失点に次いで少ない8失点に抑えられており、アルゼンチンが南米予選を一桁失点で切り抜けるのは21世紀に入って初のことだ。
攻撃の方はブラジルが40得点奪っているのに対し、アルゼンチンは27点。少ないとまでは言えないが、破壊力ではブラジルの方が上だろう。
おそらくはカタール大会本番でも相手を攻撃で圧倒するゲームは少なくなるはずで、渋く戦いながらロースコアの接戦を制するスタイルで上位を目指すことになるだろう。
一見すると地味だが、相手に得点を許さず、どこかでメッシ&ラウタロ・マルティネスの一撃で仕留めるような戦いができれば強い。このコンビには一瞬の違いを生むだけの力がある。
できれば無敗のままカタールへ向かいたいところだが、アルゼンチンの強さは本物なのか。手堅いチームに仕上げてきた代表監督リオネル・スカローニの手腕も侮れないところで、アルゼンチンもかなり怖い集団だ。

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