シャルケからボルシアMGへ向かう板倉 photo/Getty Images
ついに挑戦の舞台はドイツ1部へ
現代のセンターバックは器用な選手が増えており、足下の技術は欧州トップリーグで活躍するうえで欠かせない。日本代表DF板倉滉はその要素を確かに備えた現代型センターバックと言えよう。
2019年にマンチェスター・シティと契約を結んだ板倉は、そこからオランダのフローニンヘン、昨季はドイツ2部のシャルケへとレンタル移籍。シャルケでは1部昇格に大きく貢献することになり、その活躍から今月3日にドイツ1部のボルシアMGへ加入することが発表された。
板倉は中盤の底もこなす万能守備戦士で、昨季もシャルケでは3番目に多い1508本のパスを記録。パス成功率86.8%はチームでNo.1の数字だった。加えて187cmとサイズもあり、昨季の空中戦は102回の勝負で60回の勝利とまずまずだ。25歳を迎え、本格的に5大リーグで実力が通用するのか試す時がきた。
ブンデスリーガ公式は、そんな板倉をトッテナムでも活躍した現ベンフィカDFヤン・フェルトンゲンと重ねる。ベルギー代表のフェルトンゲンは左利きのDFだが、センターバックと左サイドバックの両方をこなす器用さを併せ持つ選手だ。足下の技術も高く、板倉はそんなベルギーのレジェンドDFと比較されている。
日本代表のセンターバック陣ではリーダーの吉田麻也、アーセナル所属の冨安健洋がメインのライバルとなるだろうが、ボルシアMGで結果を出せればワールドカップでのスタメン入りも夢ではない。冨安を右サイドバックに置くパターンもあれば、思い切って冨安と板倉の次世代コンビでワールドカップ本大会を戦うプランもある。
ボルシアMGは昨季こそ10位と苦戦したが、本来は上位を狙えるクラブでもある。