若き日のC・ロナウド&ルーニー photo/Getty Images
ファーガソン氏が作り上げていた戦う集団
もう14年も前のことになる。2007-08シーズンのマンチェスター・ユナイテッドは、抜群の安定感を武器にプレミアリーグとチャンピオンズリーグのダブルを達成した。
英『Daily Mail』によると、このシーズンについてOBのリオ・ファーディナンド氏は3冠を達成した1999年のマンUにも勝てるのではないかと口にしている。
「1999年のチームと対戦すれば厳しい戦いになると思うけど、我々のチームが勝つと思う。すべては仮説だが、そう思う」
当時はFWクリスティアーノ・ロナウド、ウェイン・ルーニー、カルロス・テベスらの攻撃陣はもちろん、守備もファーディナンド、ネマニャ・ビディッチ、パトリス・エヴラ、GKエドウィン・ファン・デル・サールを軸に安定感があり、リーグ戦での失点数を22点に抑えていた。
そこにベテランのポール・スコールズ、ライアン・ギグス、地味ながら効果的な動きを見せるマイケル・キャリック、ダレン・フレッチャー、オーウェン・ハーグリーブス、ウェズ・ブラウン、ジョン・オシェイといった働き者がいた。
そして何よりチームを指揮していたのは名将アレックス・ファーガソン氏だ。チームを圧倒的カリスマ性で束ね、ここぞの場面で力を発揮する戦う集団へと育て上げていた。
その後もマンUは安定した強さを披露していたが、それも2012-13シーズンが最後だ。ファーガソン氏が退任してからのクラブはどこか歯車が噛み合わなくなってしまった。
今季もエリック・テン・ハーグを招聘して新たな答え探しのシーズンが始まったが、スタートはなかなか厳しい。14年前のマンUは確かに欧州の頂点に立っていたが、次はいつチャンピオンズリーグのトロフィーを手にできるだろうか。その道なりはかなり険しいものとなりそうだ。