決勝では先発も前半のうちにベンチに下がることになったウスマン・デンベレ photo/Getty images
デンベレにとって難しい試合になってしまった
FIFAワールドカップ・カタール大会前はフランスが優勝候補の大本命と言われていた。
その要因はいくつかあって、その一つに招集されているタレントの豊富さがある。
前線のタレントはとくに際立っており、左からキリアン・ムバッペ、オリヴィエ・ジルー、ウスマン・デンベレが並ぶ。両翼はゴールやアシストに期待できるドリブラーで、中央のストライカーはポストプレイが上手い。
グループステージのチュニジア戦を除いて前線はここにアントワーヌ・グリーズマンが入る形が多く、ディディエ・デシャン監督からの評価の高さがうかがえる。
アルゼンチンとの決勝でも左からムバッペ、ジルー、デンベレの並びだった。しかし徐々に劣勢になり始めると、デシャン監督はジルーとデンベレを下げる決断を下す。代わりにマルクス・テュラムとランダル・コロ・ムアニがピッチに投入された。
「デンベレは今まで見た中で最悪の試合をした。彼はPKを与えてしまったし、その後のパスもすべて相手のもとに行った。パフォーマンスはショッキングなものだった」
英『talk SPORT』では元ノッティンガム・フォレストのスチュアート・ピアースがデンベレを酷評している。
さらに元マンチェスター・ユナイテッドのギャリー・ネビル氏は「ディ・マリアにチャンスを与えてしまった。まるで子供のように遊ばれてしまった」とピアーズ氏と同様にデンベレへ辛辣なコメントを送っている。
パフォーマンスの低下はスタッツに現れており、採点サイト『SofaScore』の評価では「5.6」と先発した22人で最も低い数字がつけられている。得意なドリブル突破もなければ、守備での数字も伸びていない。地上戦でのデュエルは5戦中全敗とかなり難しいに結果に終わっている。
怪我のサイクルから抜け出し、バルセロナで評価を高めていたデンベレ。しかしW杯では思うようなプレイはできなかった。