昨季はエールディヴィジのタイトルを逃したアヤックス photo/Getty Images
避けられない宿命でもあるが……
クラブの宿命とも言えるが、昨季のアヤックスは主力の大量流出に苦しんだ。
昨夏はFWアントニーとDFリサンドロ・マルティネスがマンチェスター・ユナイテッドへ、FWセバスティアン・ハラーがドルトムント、MFライアン・グラフェンベルフがバイエルン、DFペール・スフールスがトリノ、ニコラ・タグリアフィコがリヨン、ノゼア・マズラウィとDFダレイ・ブリントがバイエルン、GKアンドレ・オナナがインテルと、実力者が相次いで退団。
そのぶん売却益も手にしているが、なかなかチーム力を上げられないままエールディヴィジを3位で終えてしまった。王座はフェイエノールトに譲る格好となり、エリック・テン・ハーグ体制で続いていた支配は終わりを迎えたのだ。
そのテン・ハーグも昨夏マンUに引き抜かれており、指揮官のバトンタッチも上手くいかなかった。
今夏も危機は続く。すでにローマからMFベンヤミン・タヒロヴィッチ(20)、トゥールーズからMFブランコ・ファン・デン・ブーメン(27)を獲得しているものの、主力流出の気配も漂う。
ビッグクラブから狙われているのは、FWモハメド・クドゥス、DFユリエン・ティンバー、MFエドソン・アルバレスといったタレントだ。
いずれも若き実力者であり、ステップアップを考える頃合いなのは間違いない。若い選手を育て、売却するスタイルのアヤックスにとっては避けられないものだが、今夏に戦力を上げられるのか。サポーターが求めるのはエールディヴィジ王座奪還であり、3位は納得できる結果ではない。