味方へ指示を出すグラニト・ジャカ photo/Getty Images
躍進を支える影の主役
今季はここまで公式戦31試合で無敗、ブンデスリーガでも首位と驚異的な成績を残しているレヴァークーゼン。MFフロリアン・ヴィルツや、MFジェレミー・フリンポン、MFアレハンドロ・グリマルドらの活躍が目立っているが、ボランチとしてチームのかじ取り役を担っているMFグラニト・ジャカの存在はさらに際立っている。
今季開幕前にアーセナルからレヴァークーゼンに加入したジャカは、ここまでブンデスリーガ全21試合に先発。ブンデスリーガの公式サイトによると、ジャカの今季のパス総本数は前節まででチーム最多となる2,120本、そのうち約40%がボールロストのリスクがより高まる前方へのパスであるにもかかわらず、すべてのパスの成功率はブンデスリーガでプレイするミッドフィールダーの中では最高の93%に達している。
また、同公式サイトでは、それぞれのパスが直後の試合展開に与えた影響についての¨パス効果¨というデータを算出しているが、このパス効果においてもジャカは+66.6でリーグ最高の成績を残している。加えて総走行距離ではリーグ2位となる249.9km、デュエル勝率も56%と高い水準にある。攻守両面においてジャカは、レヴァークーゼンにとって絶対に替えの利かない選手と言えるパフォーマンスを見せている。
試合中に感情をコントロールできず、これまでボルシアMGでクラブ史上ワーストの5回、アーセナルでも7回の退場処分を経験しているジャカだが、今季はそうしたかつての¨退場王¨の面影は一切なく、スピードとテクニックを兼ね備えた前線のタレント陣を支える黒子役として非常に効果的な役割を果たしている。この円熟味を増したジャカがいる限り、レヴァークーゼンの勢いは止まらないだろう。

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