ユヴェントスはPSVに敗れた photo/Getty Images
名将カペッロ氏も落胆
21日にチャンピオンズリーグ・ベスト16の抽選会が行われたが、そこにイタリア勢はインテル1チームのみ。今季よりCLはリーグフェーズ制となり、イタリアからは他にボローニャ、アタランタ、ミラン、ユヴェントスが参戦していた。
このうちボローニャはリーグフェーズで脱落し、残る3チームは決勝トーナメント・プレイオフでまさかの敗北。アタランタは格下と思われたベルギーのクラブ・ブルージュに完敗を喫し、ミランはフェイエノールト、ユヴェントスはPSVと、どちらもオランダ勢に敗れた。
ベスト16に残ったのがストレートインを果たしたインテルのみとは、イタリアサッカー界にとってはショッキングな結果だろう。伊『Gazzetta dello Sport』によると、ミランやイングランド代表などを指揮してきた名将ファビオ・カペッロ氏はユヴェントスがPSVに敗れた2ndレグのゲームにスポットを当てており、ユヴェントスがPSVのスピードについていけていなかったと落胆している。
「我々セリエAのチームは、欧州のハイスピードなサッカーから遅れているようだ。昨季には成長したように思えたが、また後退だ。PSVとユヴェントスの2ndレグでは、前半45分は悪くなかった。しかし後半の初めにはユヴェントス側に疲労が見て取れた。(監督の)モッタはもっと早く交代策を打つべきだったかもしれない。彼は長々とアシスタントコーチと相談していた」
「問題は主に中盤にあり、ユヴェントスはプレッシャーをかけられず、相手にスペースを与えてしまっていた。モッタはもっと早い段階で動くべきで、例えばケフレン・テュラムなどを投入して中盤をフレッシュにすべきだったかもしれない。PSVはスピードの面で優位に立っていたし、55分以降のユヴェントスはずっと相手のスピードから遅れていた。
CLでの躍進は、近年のイタリア勢が課題に挙げてきたものだ。セリエAは1990年代から2000年代をピークに実力が低下しているとも言われるが、今季の成績も言い訳できるものではない。まず今季はインテルの躍進を願うしかないが、来季はまた1からのスタートだ。