モナコで躍動するビエレス photo/Getty Images
アーセナルのアカデミーに在籍していた期間があった
今季のアーセナルは前線でカイ・ハフェルツが負傷してしまい、改めてセンターフォワード不足が浮き彫りとなった。中盤を本職とするミケル・メリーノを最前線起用するなど、センターフォワードの層が薄いのだ。
全ては結果論だが、アーセナルOBイアン・ライト氏が複雑な思いで見つめているのがモナコで躍動する22歳FWミカ・ビエレスだ。
ビエレスはオーストリアのシュトゥルム・グラーツでブレイクし、今冬にモナコへ移籍。モナコでも移籍早々からハットトリックを連発し、ここまでリーグ戦9試合で11ゴールと大爆発している。今月にはデンマーク代表デビューも果たしていて、ビエレスは一躍有名な存在となった。
そんなビエレスは、アーセナルのアカデミーに在籍していた期間がある。2021年にフラムからアーセナルに加わっており、そこからスコットランドのマザーウェルやシュトゥルム・グラーツにレンタル移籍を続けてきた。2024年にシュトゥルム・グラーツに完全移籍することになったわけだが、ライト氏はアーセナルの育成プランに問題があったかもしれないと嘆く。今頃はアーセナルの戦力になっていた可能性もあったからだ。
「彼とは話したことがあり、自分のプレイやクラブの状況など次にどう動くべきかアドバイスを求められた。ユース年代の記録を見ても、彼は典型的なゴールスコアラーだ。ペナルティエリアでも躊躇がなく、体を使ってスペースを作り出している。それが彼の得点力に繋がっていると思う。
「正直、アーセナルの計画に何か問題があったに違いないよ。ミカは当時からチームのプランに加わっているべきだった。彼にはスコットランド、オーストリア、フランスに行く勇気があった。アーセナルにとっては残念なことだが、個人的には彼の活躍を嬉しく思っているよ」(『Get French Football News』より)。
当時のビエレスがアーセナルのトップチームに割って入るのは現実的ではなかったかもしれないが、今のビエレスはアーセナルが求めているタイプのセンターフォワードと言える。ビエレスが今のアーセナルにいればと、ライト氏が思うのも無理はないか。