あのトレード移籍からCLファイナルリベンジへ “失敗”と言わ...の画像はこちら >>

インテルでプレイするムヒタリアン Photo/Getty Images

念願の優勝へ

かつてマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルで“失敗補強”と揶揄されたヘンリク・ムヒタリアンが、36歳にして欧州サッカー史に名を刻む一戦に挑む。『THE Sun』が伝えている。



2018年1月、アレクシス・サンチェスとのトレードでユナイテッドからアーセナルに移籍したムヒタリアン。期待されて入団したが、結局、両者ともにチームの期待に応えられなかった。アーセナルでの2年間は印象的な活躍は乏しかった。とりわけ2019年のヨーロッパリーグ決勝では、政治的緊張によりビザが発給されず、母国アルメニア代表としてアゼルバイジャンでの決戦に出場できなかったことが、同クラブでうまくいかなかったことを象徴する出来事である。

しかし今、彼は歴史を作るチャンスを手にしている。もしインテルがCLを制すれば、ムヒタリアンは現行3大欧州大会(CL・EL・ECL)全てで決勝勝利に貢献した初の選手となる。すでに彼はジョゼ・モウリーニョ率いるユナイテッドで2017年にELを、ローマで2022年にカンファレンスリーグを制している。

“プレミアには合わなかった”とされ、モウリーニョからも冷遇されたが、インテルではその豊富な経験と試合巧者ぶりが重宝されており、今季は公式戦で48試合に出場している。シモーネ・インザーギのチームは今季、スクデットとコッパ・イタリアの両方を逃しており、3つ目の銀メダルを回避すべく決勝に挑む。

「経験が決勝でモノを言うと信じている。僕だけでなく、チームメイトも経験豊富な選手ばかりだからね」とムヒタリアンは語る。実際、彼やマッテオ・ダルミアン、ヤン・ゾマー、フランチェスコ・アチェルビらは皆1980年代生まれ。
だがイタリアでは“熟練”にこそ価値があるようだ。

ハリー・ケイン擁するバイエルンとの準々決勝、そしてバルセロナとの準決勝7-6という壮絶なスコアを制したインテル。対するPSGは若さと勢いを武器に決勝へと進んできた。ムヒタリアンがそのキャリアに“欧州個人3冠”の勲章を加える瞬間が、目前に迫っている。

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