2ゴールを決め、思わずシャツを脱ぎ捨てたドゥエ Photo/Getty Images
別格の子供たちにかかる期待
UEFAチャンピオンズリーグ決勝、パリ・サンジェルマンはインテルを5-0という衝撃のスコアで破り、クラブ初の欧州王者に輝いた。
ウスマン・デンベレやヴィティーニャなどこの試合でPSGのスターたちが輝きを見せたが、ひときわ目立っていたのは先発した19歳のデジレ・ドゥエだ。
衝撃の活躍に、英『Daily Mail』のクレイグ・ホープ氏はサッカー界の未来を見たようだ。バルセロナのラミン・ヤマルとドゥエが、かつてのリオネル・メッシ&クリスティアーノ・ロナウドのようなライバル関係になるかもしれないとコラムで綴っている。
「彼(ドゥエ)とバルセロナのラミン・ヤマルが、サッカー界最高の個人賞(バロンドール)をかけて10年に及ぶ戦いに臨む可能性もあるし、そうならんことを願うばかりだ」
「メッシとロナウドという偉大な選手たちが引退するのもそう遠くない。彼らが残した大地は、もしかしたら次の世代まで空っぽになってしまうのではないかと懸念していたが、ドゥエとヤマルは、草をむしり取り、自らの偉大さの種を蒔こうとしている2人の子供たちなのだ」
今季レンヌから移籍してきたドゥエはシーズンが進むにつれて頭角を現し、公式戦15ゴール9アシストを記録。ヤマルはバルセロナですでに“王様”となりつつあり、公式戦18ゴール16アシストを記録した。メッシ&ロナウドの全盛期の衝撃にはまだ遠いが、ふたりともまだティーンエイジャー。伸びしろを考えれば、メッシやロナウドを超える可能性に期待してしまうのも納得だ。
感情をむき出しにし、爆発力と衝動性をもった戦士のようなドゥエと、美しいバルサの哲学を体現する芸術家のようなヤマル。この2人がサッカー界の頂点を争う時代が、もうそこまで来ているのかもしれない。