PSGに敗れて肩を落とすインテルの選手たち photo/Getty Images
今夏が変化のタイミングか
一時は3冠の期待がありながら、結局は無冠で今季を終えることになったインテル。5月31日にはチャンピオンズリーグ決勝でパリ・サンジェルマンに0-5のスコアで敗れることになり、あまりに屈辱な終わり方だ。
指揮官シモーネ・インザーギの去就も色々と噂されているが、来季以降の戦いへ何かを変えていく必要があるのは間違いない。インザーギ体制でチームは良い時間を過ごしてきたが、『Get Footballnews Italy』も「今が変化のタイミングかもしれない」と1つのサイクルの終わりを予感している。
まず必要なのは若返りだろう。今のチームにはDFフランチェスコ・アチェルビ(37)、GKヤン・ゾマー(36)、MFヘンリク・ムヒタリアン(36)、DFマッテオ・ダルミアン(35)、DFステファン・デ・フライ(33)など経験豊富な選手が揃うが、ここは遅かれ早かれ世代交代が必要となるところだ。CL制覇で有終の美としたいところだったが、PSG戦では現チームの限界も見えた。
また、同メディアはプランBの必要性を訴える。インザーギの3バックは上手く機能してきたが、今のところこれ以外の別プランがない。そこも来季以降への課題となるだろう。
「インザーギが残留するとしても、チーム構成の多様化とプランBの導入が必要となる。インザーギのように独特なシステムを好み、それで成功を収めてきた指揮官はしばしば代替案を欠くことがある。今回の決勝ではPSGのウイング陣が暴れ回っていたが、インテルにはデジレ・ドゥエやクワラツヘリアのように50ヤードを駆け抜け、数人の相手を抜き去り、革新的なプレイを見せるウイングがいなかった」
同メディアはこのように伝えており、攻撃面はラウタロ・マルティネスとマルクス・テュラムの2トップに依存気味だったところがある。PSGに先制を許した後、インテルには流れを変える攻撃のカードがなかった。
ただ、PSGやレアル・マドリードのように潤沢な資金があるわけではない。同メディアも財政的に世界トップクラスの選手を複数獲得するのは難しいと見ており、今後の市場ではチームの平均年齢を下げる『掘り出し物』を探していくスカウト手腕が求められる。