キャプテンのブルーノ・フェルナンデス Photo/Getty Images
残留を決意
マンチェスター・ユナイテッド主将ブルーノ・フェルナンデスが、サウジ・プロリーグのアル・ヒラルから届いた「クレイジーな金額」の契約オファーを正式に拒否した。ファブリツィオ・ロマーノ氏が報じたもので、すでに本人が発言を通じてその事実を認めている。
「アル・ヒラルの会長から連絡を受けたが、僕は断った。アモリム監督とも話をして、彼から“行かないでくれ”と頼まれた。ユナイテッドも僕を売りたがっていなかったし、金が必要なわけでもない。ただ、もし僕が本当に移籍を望んでいたら、クラブはそれを成立させたはずだ」と語った。
この移籍話はシーズン終了後から進行していたもので、ブルーノは家族とともに熟慮を重ね、最終的に週末を経て欧州残留を決断。金銭面では圧倒的だったサウジのオファーよりも、トップレベルでの競争を優先した形となった。
指揮官ルベン・アモリムも再建における“中心選手”としてブルーノを据える考えを明言しており、チームの中核として据える方針に本人も心を動かされたという。
ポルトガル人コメンテーターのブルーノ・アンドラーデ氏は「アルコシェテ襲撃事件(スポルティングCPのトレーニング場に多数の人がなだれ込み、選手やスタッフが暴行を受けた事件)後に残留を決断した数少ない主力選手の一人だった。スポルティングが最悪の時期に見捨てなかった彼の姿勢は、今回も変わっていない。忠誠心と闘争心を持つ選手だ」と、その決断を称賛した。
年俸数十億円規模とされるオファーに対し、フェルナンデスはユナイテッドでの戦いを選び、アモリム体制の象徴的な存在として今後もオールド・トラッフォードに立ち続けることとなる。