今のフランス代表は1つになりきれていない? ムバッペを中心と...の画像はこちら >>

フランス代表はネーションズリーグを3位で終えた photo/Getty Images

ムバッペがキャプテンとなったところから空気が変わったとも

8日にUEFAネーションズリーグ3位決定戦でドイツを2-0と撃破したフランス代表。準決勝ではスペインに敗れたものの、タレント力は今でも世界トップクラスだ。

2026ワールドカップでも優勝候補の一角に挙げられる。

しかし、昨年のEURO2024あたりから不穏な話題があるのも事実だ。話題の中心にいるのは、エースのFWキリアン・ムバッペだ。

ムバッペは2023年より代表のキャプテンを任されており、それは今月のネーションズリーグでも変わっていない。しかしフランス人ジャーナリストのロマン・モリーナ氏は、代表の空気感が良くないとも指摘している。

「カメラの前では順調に見えるが、その舞台裏は複雑だ。互いにあまりコミュニケーションを取らないのだ。代表が機能しているときはそれでもいいが、上手くいかない時も選手たちは気にもしていない」(『Le10Sport』などより)。

ムバッペは昨年11月にフランス代表のメンバーから外れ、一時は代表引退もあり得るのではと騒ぎになったこともある。同氏はこの問題も完璧には解決されていないと見ていて、「ムバッペを支持するチームメイトはほとんどいない。どこにでも対立がある」と指摘している。

その後は代表チームで再び中心選手となっているが、それにも微妙な空気感があるという。
代表監督ディディエ・デシャンがムバッペを中心にしすぎているのではないかとの考えもあるようなのだ。

「PSGでのムバッペは好きなようにプレイしていいと言われていたが、CLを制することはできなかった。今季のレアル・マドリードでも同じだ。そしてフランス代表でも自由を与えられているが、何も勝ち取れていない」

同氏はこのように続けているが、ムバッペは2018年のワールドカップ・ロシア大会を制している。ただ、当時はムバッペというよりアントワーヌ・グリーズマンが中心だった印象が強い。ムバッペはまだブレイク途上にあるヤングスターとの立ち位置だった。

今では誰もが認めるワールドクラスの選手となり、フランス代表でも中心だ。2022ワールドカップでも準優勝に導くなど貢献度は抜群であり、これに文句をつけるのは気の毒にも思える。

しかし今季はムバッペの抜けたPSGがCLを制するなど、何とも言い難い出来事があったのも事実。スター選手が多すぎてチームを1つにまとめるのが難しいのだろうが、フランスは2026ワールドカップへ1つになれるだろうか。


編集部おすすめ