チリはまたも南米予選で敗退 photo/Getty Images
コパ・アメリカ連覇など、2016年あたりまでは強かった
2010ワールドカップ・南アフリカ大会、2014年のブラジル大会でのベスト16入り、コパ・アメリカ2015、2016の連覇と、2010年代のチリ代表は南米の強豪の一角に挙げられてきた。
しかし、チリはそこから急速に衰退した。
衰退した最大の理由は、世代交代の失敗だ。今回のボリビア戦でもFWアレクシス・サンチェスが先発していたが、さすがのサンチェスも36歳だ。すでにピークは過ぎており、バルセロナなどで活躍していたのは過去のことだ。
サンチェスに加えてMFアルトゥーロ・ビダル、DFガリー・メデル、マウリシオ・イスラ、GKクラウディオ・ブラーボら他にもタレントがいたが、スペイン『MARCA』はこの世代を1つの黄金時代だったと称える。しかしその世代に代わる若手が育たず、結果的に黄金世代を引っ張りすぎてしまった。
「チリの黄金時代は2010年のワールドカップから幕を開けたが、時は容赦無く過ぎ去る。他の代表チームが世代交代に成功した一方で、チリの世代交代は動きが鈍かった。歴史に名を刻んだ名手たちは明らかにピークを過ぎたにも関わらず、代表チームに留まり続けた。同時に新世代が課題をクリアできなかった。ワールドカップ南米予選敗退はこれを象徴する出来事だ」
「チリの構造に問題がある。
サンチェスらの世代が偉大すぎたこともあるが、4年に1度のワールドカップへ世代交代の重要性が分かる衰退ぶりと言える。今のところチリに解決策はなく、苦しい時間はもうしばらく続きそうだ。